もう一度振り返りたいあの感動が詰まった1冊。書評「Number (ナンバー) ロンドン五輪特別編集」

2013/09/08

Number (ナンバー) ロンドン五輪特別編集 2012年 8/24号 [雑誌]

日本代表が、史上最多メダル38個のメダルを獲得した、ロンドンオリンピック。
そのロンドンオリンピックの感動をNumberらしい、ドキュメンタリータッチでまとめたのが、本書です。
今回は、その中でも特に印象に残った記事3本を取り上げます。

全日本女子バレー 「和の力で掴んだ勝利」

今回印象に残ったのは、全日本女子バレーの記事です。ずっと全日本女子バレーを追いかけてきた、ライターの米虫さんが、眞鍋ジャパンが、メダルを取るために、どれだけの創意工夫を傾けたかが書かれています。

例えば、公式球を徹底的に研究し、サーブのフォームを全員変更し、ボールが最も動く速度で常に打てるように訓練したり、相手を撹乱するために、同じポジションの選手同士で、オリンピック前後で背番号を変えたり、と記事にも書かれていましたが、「ここまでしないと勝てないのか」と思うほど、徹底した創意工夫を行わないと、銅メダルは獲得できないのだと、選手・スタッフの努力の量と銅メダルの重みを、記事から実感しました。

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永井謙佑&清武弘嗣 「世界を震撼させたカウンター」

44年ぶりのベスト4に入ったサッカー男子日本代表。日本代表の攻撃の軸となった、永井謙佑と清武弘嗣のカウンター「ナガイ・アタック」について、書かれています。記事の内容に目新しい内容はないのですが、著者が名付けたと思われる「ナガイ・アタック」という名前がとても気に入ったので、取り上げました。

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真夏のプロ野球を面白くする新星たち

オリンピックと関係ないのだが、今回おもしろかったのは久々の日本の野球に関する記事「真夏のプロ野球を面白くする新星たち」。特に、印象に残ったのは、永谷脩さんが書いた広島の野村祐輔投手の記事です。
印象に残っているのは、彼の以下のコメントです。

「野球とは少し違う話ですが、物を作る人っているじゃないですか。やはり作る人は、自分で直せないといけないと思う。ピッチャーもそれと同じだと僕は思っていて、自分が作ったピンチは自分で直して終わらなければならないと思う。」

「ピンチを招いても、自分で片付けよう」という考え方が、野村祐輔の現在の活躍の根幹になっていると感じました。
このコメントを読む限り、彼は、ピンチになっても「ピンチになることもある」と想定してマウンドに上がっているので、普段通りのピッチングをすることが出来るのでしょう。プロ野球の投手で、ランナーが出た途端にピッチングが乱れる投手がいますが、それは「ピンチになった時の準備」が出来ていないからです。本田圭佑の言葉を借りるなら、「想定外のこともあると想定するのが、準備」です。野村祐輔がこのような考えを持ち続ける限り、今後も活躍は続くな、と感じました。

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