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大塚翔平はなぜ川崎フロンターレで活躍できるのか

   

2016年のファーストステージが終わり、早くも7月2日からセカンドステージが始まります。川崎フロンターレはファーストステージは、2位という結果で終わりました。色々な事があったファーストステージでしたが、最もポジティブな話題は、大塚翔平の活躍ではないかと思います。

ナビスコカップ予選リーグ第6節のベガルタ仙台戦でスタメンに起用されると、2ゴールを挙げる活躍。リーグ戦でも、第14節のジュビロ磐田戦では、前半途中から出場し、勝利に貢献しました。その後、第16節のアビスパ福岡戦、第17節の大宮アルディージャ戦と2試合連続でスタメン出場し、大宮アルディージャ戦ではゴールを挙げました。

大塚はトライアウトを経て加入した選手です。ここまで、活躍すると思っていた人が、果たしてどのくらいいたでしょうか。

大塚の強みは受ける動き

大塚の強みは、「受ける」動きです。この記事でも書きましたが、あえてほぼ同じ内容の事を書きます。大塚は、特に、人と人の間や相手の背中を取って受ける動きが、抜群に上手い選手です。

大塚は足が速い選手でもありません。身体が強い選手でもありません。それでも、相手に捕まらずに受けられるのは、パスの出し手がパスを出したいタイミングに合わせて、相手から離れるのが上手いからです。そして、大塚はパスを受けると、ワンタッチかツータッチで正確に味方が受けたい場所に戻してくれます。これによって、「出して、受ける」動きが味方が同士でつながり、相手の守備を崩すことが出来るのです。

大塚のプレーを観ていると、止まっていることがありません。ずっと一定のスピードで動き続け、細かくポジションを調整しています。そして、パスが出てくると思ったタイミングで、スピードを上げて相手から離れます。スピードを上げて走るのは、せいぜい5m程度なので、速く走っているようには見えません。しかし、走るタイミングが抜群によいので、簡単にマークを外しているように見えるのです。

なぜ他のチームで活躍出来なかったのか

なぜ、大塚が川崎フロンターレでは活躍出来て、他のチームでは活躍出来なかったのか。それは、川崎フロンターレと他のチームでは、FWに求められているプレーが全く違うからです。
 
川崎フロンターレ以外のチームのFWの選手には、空いている「場所」に対して、速く走ってボールを受ける動きを求めるチームが多いです。サイドの人がいない場所にボールを蹴って、FWの選手が走り勝ってボールを受ける。そんなプレーに求められるのは、足の速さだったり、身体の強さだったりします。そのようなプレーをFWに求めるチームでは、足が遅く、身体も強くない、大塚のプレーは全く活かされません。

川崎フロンターレでは、FWであろうが、MFであろうが、DFであろうが、求められるプレーは同じです。「止める」「受ける」「外す」「運ぶ」。これらの動きを正確に出来る選手が、試合で起用されます。足の速さや身体の強さも重要ですが、身体の使い方を含めた「技術」の高い選手が、起用されるチームです。大塚は、技術に優れた選手です。特に、「受ける」「外す」動きは抜群です。

また、川崎フロンターレは、「出して、受ける」を繰り返し、正確にパスをつなげれば、自然と相手ゴール前にボールを運べると考えています。川崎フロンターレ以外のチームは、極端に書くなら、「出して、走って、受ける」という動きをするので、疲れますし、テンポよくボールが動きません。

一方、川崎フロンターレが良いプレーをしているときは、「出して、受ける」を繰り返し、相手の守備をいとも簡単に外していきます、「出して、受ける」動きを繰り返し行うのは、簡単ではありませんが、この動きに長けているのが、大塚なのです。

大塚の活躍から考える「技術とは何か?)

僕は、大塚の活躍はとても嬉しい反面、ある疑問が浮かんでいます。J2で活躍出来なかった選手が、J1で最も正確性が求められるチームに移籍したら、活躍出来た。そこには、本人の特性だけでは語れない、日本サッカーの問題が現れているような気がしてなりません。

ゴールが入らない事を、決定力不足という言葉で表現しがちです。しかし、決定力不足とは、言い換えると、技術不足です。シュートが正確に蹴れない、相手を外せない、ボールを運べない、こうした技術不足が要因です。

ただ、大塚のように、技術のある選手はいます。もしかしたら、J2でも大塚のように、埋もれている選手はいるのかもしれません。こうした技術のある選手が、指導者の評価や技術に対する理解不足によって、評価されていないのだとしたら、僕は大変残念でなりません。

大塚の活躍は嬉しい反面、日本サッカーにとって大きな問いを突き付けているような気がします。本当に技術があるとは、どんな選手なのか。サッカーで求められる技術とは、どんな技術なのか。改めて考えてみてはいかがでしょうか。

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