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”ロック”な会社、パタゴニア

      2013/06/28

昨日は青山ブックセンター本店で開催された、パタゴニア グローバル / マーケティング担当副社長ヴィンセント・スタンリーさんのトークイベントに行って来ました。ヴィンセント・スタンリーさんは、パタゴニアの創始者であるイヴォン・シュイナードと「レスポンシブル・カンパニー」を書いた方で、長年にわたってパタゴニアのメッセージを伝えるストーリーテリングの責任者を務めながら、近年はパタゴニアのブランド、スポーツ、環境問題を総括的にフォーカスし、フットプリント・クロニクル、コモンスレッズ・パートナーシップ、パタゴニア・ブックスを立ち上げている方です。

トークイベントの聞き手は「自分の仕事をつくる」「なんのための仕事?」の著者の西村佳哲さんということで、「レスポンシブル・カンパニー」も西村さんの著書も好きだったので、とても楽しみにしていました。

トークイベントは、3部構成で進行しました。1部は「西村さんが語るパタゴニアについて」、2部は「ヴィンセント・スタンリーさんのプレゼンテーション」、3部は質疑応答(西村さんはこの言葉が嫌いだと言っていましたが)という構成でした。

今回のトークイベントで面白かったのは、各部の合間に自分の席の近くの人2~3人と自分が感じたことについてしゃべる機会が設けられていたことです。僕はたまたま両隣ともパタゴニア渋谷店の店員さんだったので、内部で見たり感じたりしているパタゴニアについていろいろ伺うことで、新たな気づきを得ることが出来ました。

答えを提示しない

スタンリーさんのプレゼンテーションは、「レスポンシブル・カンパニー」の内容をなぞったものが中心で、「パタゴニアはこういうことをやってきた」「パタゴニアはこういう考えで運営してきた」というお話をして頂いたのですが、「こうするべき」「こういう方法がある」というプレゼンテーションにありがちな答えみたいなお話は、一切されませんでした。

パタゴニアの人とも「禅寺の和尚さんのお話を聴いてるみたい」なんて話をしましたが、話だけを聞いていると、雲をつかむような話で、話を聞き終わった後に「じゃあ、どうすればいいの?」って思ってしまうプレゼンテーションでした。

でも、僕はプレゼンテーションを聞き終わって、パタゴニアの人とも話して、こう感じました。
答えがないことに取り組むから、パタゴニアなんじゃないか」と。

パタゴニアの人に伺うと、パタゴニアという会社はマニュアルがほとんどなく、社員に課題に対して自ら考えて取り組んでいくことを徹底的に求めるそうです。目標に対する要求レベルも高く、マニュアルに従うだけの人では続かない、と語っていました。

パタゴニアは社員が好きな時間にサーフィンに行くことが許され、託児所があったりと、楽園のような表現をされることがあるのですが、こうした施策も「こうするべきだ」と考えて実行したというよりは、自分たちが働きやすい方法や環境は何か考えたら、こういう方法にたどり着いたという感じで、先に託児所やサーフィンに行くという考えがあったわけではなさそうです。

つまり、結構行き当たりばったり、手探りで進んでいるようなのです。
パタゴニアですらそうなのかと思ったら、ちょっとうれしくなりました。

アウトドアスポーツのような経営

じゃあ、なぜ行き当たりばったり手探りで進むような経営で、会社がうまくいっているのか。その理由としては、パタゴニアがアウトドア・スポーツに携わる会社であることが、大きく関係がありそうです。

クライミングや山岳スキーなどのアウトドア・スポーツは自然が相手なので、一歩間違えると大怪我や命を落とす危険性がつきまといます。ある程度のマニュアルはありますが、本格的に楽しむためには、自分の経験や知識や感覚を頼り、一歩一歩進んでいくしかないのです。そんなアウトドアスポーツを楽しむ姿勢が、パタゴニアの経営の根幹にあるんじゃないか。パタゴニアの社員の方とはそんな話をしました。

”ロック”な会社、パタゴニア

話聞いて、パタゴニアという会社は他の会社と全く異なる事をやっている会社だなぁと改めて感じました。パタゴニアに学ぼうとすると、働き方や託児所といった目に見える部分ばかりを取り入れようとするんだろうけど、実際は目に見えない部分を共有しないことには、同じ事をやっても意味が無いのだなと思うのです。

パタゴニアの社員と話している時に思わず口から出た言葉なのですが、パタゴニアという会社は、他の会社が全くやってないこと、できないことをやり続けているという点で、とてもロックな会社だと思います。ロックンロールとは変化し続けてこそ、ロックンロールです。パタゴニアという会社が今後どのように変化をしていくのか、ファンとして楽しみにしていきたいと思います。

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