2017年J2第36節 レノファ山口FC対名古屋グランパス プレビュー「今こそ守備に注目しよう」

2017年J2第36節、名古屋グランパスの対戦相手はレノファ山口FCです。まず、第35節までのデータを基に、レノファ山口FCのデータから分析した特徴を紹介します。

相手ゴール方向にボールを運ぶプレーに問題をかかえるレノファ山口FC

Football-LABのデータによると、シュート数を攻撃回数で割った「チャンス構築率」は8.3%でリーグ19位。攻撃回数は131.0回とリーグ9位と攻撃回数は多いチームです。しかし、シュート数は10.9本でリーグ20位。このデータだけ見ると、シュートチャンスを作るのが上手いチームとは言えません。

しかし、「シュート成功率」は10.8%でリーグ5位。チームの順位が21位のチームとは思えないほど、高いシュート成功率です。攻撃のデータを詳しく分析すると、30mラインの侵入回数は33.2回でリーグ16位と多くありません。ボール支配率は49.1%でリーグ11位、1試合平均のパス数は461.3回でリーグ7位。パスはつなぐし、ボールを保持する時間もそれなりにあるけど、上手く相手ゴール方向にボールを運べていないのかもしれません。しかし、「シュート成功率」がリーグ5位と高いのは、「ボールさえ相手ゴール前に運べれば、成功率の高いチャンスを作れる」チームだという事が言えます。名古屋グランパスは、相手を自陣に押しこんで戦う事を狙っているチームなので、どこまで押し込み続ける事が出来るかがポイントになりそうです。

レノファ山口FCの守備のデータを分析すると、攻撃を受ける回数は133.0回でリーグ18位。攻撃を受ける回数が多く、シュートを打たれる回数が、1試合平均14.3本でリーグ19位。被チャンス構築率は10.8%でリーグ14位です。シュートを決められる確率を示す「被シュート成功率」は11.6%でリーグ19位。つまり、攻撃を受けたらシュートを打たれる確率が高く、失点する確率も高いチームなのです。

ボールを相手ゴール近くまで運べれば成功率の高いシュートチャンスは作れるけれど、なかなかボールを運べずにボールを奪われ、攻撃を受けると失点してしまう。このような事象が起こっている事が、レノファ山口FCがリーグ21位に位置している要因なのかもしれないと想像します。

ボールを奪われた後の守備に注目

名古屋グランパス側から考えるこの試合のポイントは、「ボールを奪われた後の守備」です。レノファ山口FCは、相手ゴール付近の攻撃は上手いチームですが、相手ゴール前までボールを運ぶ攻撃と、ボールを奪われた後の守備に課題を抱えているチームです。こういうチームに勝つためには、まず相手ゴール付近までボールを運ぶ事が必要です。これは今の名古屋グランパスの力から考えれば、問題なく運べると思いますが、相手が待ち構えている状態でゴールを奪うのは簡単ではありません。

だからこそ、ボールを奪われた後、動きを止めずに距離を詰め、素早く相手からボールを奪い返す。ボールを奪い返せなければ、相手がDFからMFにパスをしてボールを相手ゴール方向に運ぼうとした時、パスコースを消して、相手の選択肢を奪ってボールを奪えるか。この繰り返しで相手の攻撃回数を減らせれば、自ずとゴールを奪う確率が高まってくると思います。

名古屋グランパスが「相手よりゴールを奪って勝つ」事を目的にチーム作りを進めているのは、選手たちに能動的に行動してもらうには、攻撃を重視したほうが良いと考えているからです。守備を軽視しているわけではありません。ボールを保持する事を目的としているわけではありません。サッカーは相手よりゴールを奪ったチームが勝つチームなので、勝つ確率を高めるには得点を取れるチームにする。そして、攻撃する時間を長くすることで、相手の攻撃回数を減らすことで、失点する可能性を減らそうという、とても理にかなった考え方の基、チームを作り続けてきました。

だいぶ攻撃の質が高まってきた今だからこそ、「どうボールを奪うか」に焦点をあわせれば、よりチームのバランスが良くなり、攻撃にも良い影響が出ると思います。幸い、今スタメンで出ているガブリエル・シャビエル、青木、玉田、佐藤、田口といった選手のボールを奪われた後の守備は飛躍的に上手くなっています。この試合は「名古屋グランパスの守備」に注目してみてください。

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