2017年J2第25節 ロアッソ熊本対名古屋グランパス プレビュー「あとは選手がやるだけ」

2017年J2第25節、名古屋グランパスの対戦相手はロアッソ熊本です。最近はFootball-Labのデータから対戦相手の特徴を紹介していましたが、この試合のプレビューでは名古屋グランパスの現状とこの試合に臨むにあってのポイントを、私見たっぷりに書きたいと思います。

順調に進んできるチーム作り

名古屋グランパスは2017年7月28日時点で、勝ち点37の9位と現時点では自動昇格圏内である2位のアビスパ福岡とは勝ち点差12(今日勝てば9差)と大きく離されています。1シーズンでのJ1昇格を望むサポーターとしては、期待通りの結果を現時点で残しているとは言えないと思います。ただ、僕自身はチーム作りという点で振り返ると、そこまで遅れているとは思えません。風間監督が川崎フロンターレに就任した当初を振り返ると、むしろ名古屋グランパスの方が順調に進んでいるくらいだと思います。

名古屋グランパスは2017年シーズンを迎えるにあたって、20名以上の選手を入れ替えてスタートしました。選手のバックグラウンド、技術レベルといった点が揃っていない中で、選手全員の目を揃え、誰が戦力になるのか、そうでないのかを見極めるのは簡単ではなかったと思います。ただ、選手たちが意欲的に取り組んでくれた結果、チーム作りは順調に進んでいます。楢崎、玉田、佐藤といったベテランが引っ張り、和泉、宮原、青木、杉森といった若手選手が成長しています。

急ピッチで進んだチーム作りによって生じた問題

ただ、急ピッチでチーム作りを進めた結果、現時点では幾つかの問題が出ています。セットプレーやサイドからのパスに対する失点が多いこと、ボールを相手陣内に運べるようになったけど、運ぶのが遅く、なかなか相手の守備を崩せない。また、シュートチャンスを作り出すプレーの一つ前のプレーでミスをしてしまう。また、相手を自陣に押し込む前にミスをしてしまうため、相手の攻撃を受けてしまう。チーム作りが順調に進み、ボールをある程度保持出来るようになった事によって生じている問題によって、勝ち点を失っているのが現状です。

また、チーム作りで誤算だったのは、24〜26歳くらいの選手がチームの中心として活躍するほど出場機会を得られなかった点です。試合出場機会を得たのは磯村だけ。矢田、古林、大武といった選手は出場機会を得ることが出来ず、移籍してしまいました。磯村の移籍についてはボタンの掛け違いが要因のように感じますが、矢田、古林、大武といった選手は、チームとして期待したことが出来なかった事が、移籍を推し進めた要因だと思います。やり方は別として、決断を下したことについては、評価して良いと思います。たぶん、このまま残していてもチームの雰囲気が悪くなる。そんな判断もあったのかもしれません。

フロントと監督は手は打っている

新戦力として、ガブリエル・シャビエルとイム スンギョムが加わり、大垣や秋山といった選手も強化指定選手としてチームのトレーニングに参加し、戦力として考えられています。現時点でのチームの問題点は、「相手陣内にボールを運ぶのが遅い」「ラストプレーの正確性」です。この問題が解決できれば、相手の攻撃を受ける回数が減ります。そのために、和泉とワシントンをDFに下げ、ガブリエル・シャビエルと中央のMFに起用するのです。イムにはセットプレーの時の対応という点でチームに守備の強度をもたらすことも期待されていると思います。元のポジションを知る人にとっては奇抜に感じる変更ですが、チームが志向するコンセプトにそって考えると、フロントと監督は必要な手を打っている事がわかります。

あとは選手がやるだけ

あとは選手がやるだけだと思います。これまでのチーム作りは選手やフロントが主導で進んでいました。選手の中でも、楢崎、玉田、佐藤といったベテランが引っ張ってきましたが、本当にやらなければいけないのは他の選手です。特に僕が期待しているのは田口です。スタメンで唯一の20代中盤の選手で、チームの生え抜きであり、2016年シーズンのキャプテンだった選手です。彼がチームを先頭に立ち、チームを引っ張るかどうか。チームのコンセプトを体現するかどうかによって、これからの名古屋グランパスの戦いは大きく変わってくると思います。

これまで「やらされている」ように感じられた選手たちが、自分たちが「やらなければならない」と感じて、どこまで自発的に問題解決に取組み、抱えている問題を解決することが出来るか。今の名古屋グランパスに問われているのは、そこだと思います。この試合で負けるようだと、いよいよプレーオフ圏内に入る事も厳しくなります。どんな試合になるのか注目です。

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