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パウリーニョ交代起用の意図と失敗した理由。2014年J1第16節 サガン鳥栖対川崎フロンターレ レビュー

   

2014年J1第16節、サガン鳥栖対川崎フロンターレは、1-0で川崎フロンターレの勝利。アウェー3連戦を3連勝で終えることが出来ました。

この試合は、運良くリアルタイムで観戦出来たのですが、とにかくスタジアムが暑そうでした。公式記録によると、試合開始時点で気温が29.2℃、湿度が77%。19:00時点とは思えない気温と湿度です。選手たちの動きが、前の2試合に比べて鈍かったのも、仕方がない気がします。

パウリーニョ起用の意図

この試合も前節の清水エスパルス戦同様に、前半はボールを保持して相手を走らせ、相手の疲れが出てくる後半に、得点をあげることが出来ました。このまま、ボールを保持し、試合をコントロールして逃げ切るという方法もあったと思うのですが、風間監督は選手のコンディションとミスが増えてきた点を踏まえ、ボールを保持することを重視するのではなく、攻めてくる相手のボールを奪う力を高めて、ゲームをコントロールする方法を選びました。それが、68分の森谷→パウリーニョの交代の意図でした。

しかし、この交代によって、川崎フロンターレは苦しい展開を強いられることになってしまいました。風間監督は選手交代をあまりしませんが、大きな選手交代のミスもあまりない監督です。ただ、このパウリーニョを交代出場させた采配は、珍しく失敗だったと思います。

パウリーニョ起用が失敗した理由

失敗した理由は、3つ考えられます。

1つ目は、交代の意図がきちんと伝わってなかったことです。パウリーニョが入った直後、交代した森谷が担当していた右サイドは、中村が移りました。しかし、中村が右サイドを担当するなんて、公式戦ではやったことがない形です。中村が右サイドにいるとき、川崎フロンターレの選手たちが、ポジション取りに混乱している様子がみられました。

また、いつもはパウリーニョを交代で入れるのは、試合終了10分前以降です。この日交代で入れたのは、試合終了20分前。普段より早かった交代のタイミングも、選手の混乱に拍車をかけてしまった気がします。

5分ほどして、小林を右サイドに移して、中村はトップ下に移りましたが、この5分がサガン鳥栖にペースを握られるきっかけを作らせてしまいました。これは、交代の意図がきちんと伝わっていれば、防げた問題だったと思います。

2つ目は、パウリーニョのプレースタイルです。パウリーニョの最大の長所は、中盤でボールを奪うディフェンスです。特に、相手が中央のエリアをドリブルしてきた時、相手との間合いを上手くつめてボールを奪う能力は、J1でもトップクラスです。

しかし、パウリーニョが交代出場した時間辺りから、サガン鳥栖は中央からの攻撃を仕掛けず、サイドからロングボールを入れて攻撃する方法を多用するようになりました。つまり、パウリーニョが得意とする中央のエリアを、相手が攻めてくることがほとんどなかったため、パウリーニョの特徴を発揮することが出来なかったのです。

これは、柏レイソル戦に先発した時にもみられたパウリーニョの課題です。(柏レイソル戦のレビューはこちら)ボールを奪うことでリズムに乗っていく選手なのですが、ボールを奪うポイントがみつけられないので、リズムに乗れませんでした。

3つ目は、パウリーニョ自身の判断ミスです。責任感が強く、チームに貢献したいという想いの強い選手なのですが、反面、自分のところでボールを奪い返そうと、守るべきポジションを捨ててボールを奪いに行ったり、周りに守備の選手がいるのに、無理してボールを奪いに行ってしまいます。

守るべき中央のゾーンを捨てて、無理してボールを奪いに行って、奪えなくて足をかけてしまった、1枚目のイエローカード。大島のパスミスの後のカウンターを受けて、無理してボールを奪いにスライディングにいって、足をかけてしまった、2枚目のイエローカード。(ただ、このプレーは大島のパスミスが招いたピンチなので、パウリーニョの問題だけではありません。)

パウリーニョのプレーを監督がどう判断するのか

個人的には、パウリーニョではなく、稲本の方が、こういう状況に上手く対応できたんじゃないかという気がしています。

ただ、ボールを奪う力を高めて、試合を終わらせる時の交代のファーストチョイスは、これまでずっとパウリーニョでした。今回は上手くいきませんでしたが、次回こそこの反省を活かして欲しいと思います。

ただ、風間監督は同じミスを繰り返すことに厳しい監督でもあります。中央を攻めてこない相手に、パウリーニョのプレースタイルがはまらなかったのは、柏レイソル戦に次いで2回目です。今回の退場を、風間監督がどう判断するのか。パウリーニョの出場停止が解けるのは、最短で柏レイソル戦です。風間監督の判断にも注目したいと思います。

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