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2015年Jリーグチャンピオンシップ決勝 サンフレッチェ広島対ガンバ大阪 第2戦レビュー

   

サンフレッチェ広島対ガンバ大阪

2015年Jリーグチャンピオンシップ決勝第2戦、サンフレッチェ広島対ガンバ大阪は1-1の引き分け。2戦合計4-3でサンフレッチェ広島が2015年のチャンピオンに輝きました。

第1戦のアドバンテージを活かしたサンフレッチェ広島

この試合は第1戦のアドバンテージを、サンフレッチェ広島が上手く活かしたことが勝因だと思います。試合序盤は、第1戦同様ガンバ大阪がボールを保持する時間が長く続きました。

選手間の距離を短く保ち、短い距離のパスをつなぎながら、サンフレッチェ広島にボールを奪うタイミングを計らせません。ボールを奪われても、選手間の距離が短いため素早くボールを奪い返すことが出来ていました。前半27分にコーナーキックから先制点を奪ったのは、狙い通りの展開だったと思います。

しかし、サンフレッチェ広島は焦りません。無理してボールを奪いにいかず、ガンバ大阪の攻撃を受け止めます。ボールを奪っても、素早く攻めるのではなく、DF同士でボールをつなぎ、ポジションを整える時間を作ってから、攻撃を仕掛けます。

特に、千葉、森崎、青山の3人の落ち着きは、憎らしいほどでした。そして、後半になってからは、フィールドを広く使った攻撃を得意とするサンフレッチェ広島の攻撃に動かされ、次第に選手間の距離を短く保てなくなり、攻撃を仕掛ける時間が減ってしまいました。

パトリックが機能しなかったガンバ大阪

ガンバ大阪として誤算だったのは、パトリックを投入した後、むしろチャンスが減ってしまった事だと思います。パトリックは、相手のDFラインの背後に走り、身体の強さとスピードを活かして、チャンスを作るプレーを得意としています。しかし、サンフレッチェ広島はパトリックが走るスペースを埋め、苦手とする狭いスペースでのプレーをさせることで、持ち味を封じてしまいました。

パトリックを起点にした攻撃で相手を押し込み、DFとMFとの間を空けて、宇佐美や倉田といったボールを扱う技術の高い選手たちのプレーでチャンスを作ろうという狙いは読み取れましたが、パトリックを封じられたため、宇佐美や倉田がボールを持つ機会も減ってしまい、交代前より攻撃が停滞してしまいました。

パトリックと他の選手との連携が、長沢に比べてよくなかったことも、攻撃が停滞した要因だと思います。サンフレッチェ広島が浅野、柏という交代選手の活躍で得点を奪ったのとは、対象的な結果になってしまいました。

MVP青山の凄さを示す走行距離

ガンバ大阪が最も警戒していたのは、青山です。青山に対しては、第1戦同様に遠藤がマークし、千葉と森崎からのパスコースを、宇佐美と長沢が消すことで、前半は青山がボールを持つ機会を減らしていました。ところが、後半に入ってからは、ガンバ大阪の選手間同士の距離が広がり、青山へのパスコースが消せなくなり、マークが外れ始めたことで、青山がボールをもつ機会が増えていきます。

青山がすごいのは、第1戦、第2戦通じて、全選手トップの走行距離を記録したことです。第1戦は12.78km、第2戦は12.9km。そして、第1戦は9回、第2戦は6回というスプリント回数からは、90分間足を止めずに動き続けていたことが分かります。青山の動きが止まらなかったことが、ガンバ大阪が時間が経つにつれて、ボールを保持できなくなり、マークがずれていった要因だと思います。

青山はチャンピオンシップのMVPに輝きました。青山のプレーを観ていると、MVPに選ばれたのは当然だと思います。

選手の身体が示すサンフレッチェ広島のチーム力

サンフレッチェ広島は、本当に強かったです。青山のマークがきつかったら、千葉や塩谷がボールを運ぶ。佐藤がマークされていたら、柴崎がボールを受けて起点になる。ミキッチが警戒されてるのであれば、逆サイドの清水が仕掛ける。誰かが封じられても、違う手で局面を打開することが出来る強さがありました。

いつもサンフレッチェ広島の選手を観ていると、背筋がピンと伸びていて、おしりから背中など身体の背後の厚みが、他のチームより分厚いのではないかと感じることがあります。おしりや背中の筋肉は、スピードやパワーを生み出す源になります。おしりや背中の筋肉が分厚いということは、サンフレッチェ広島のトレーニングが、合理的でパフォーマンスの向上に結びつく内容になっていることを、示しています。

サンフレッチェ広島は選手の年俸総額がJリーグ10位(2014年時点)ということで、お金をかけて選手を獲得して、作ったたチームではありません。森保監督をはじめとするコーチングスタッフが、日々のトレーニングで選手を鍛え、作り上げたチームです。

また、トレーニングで成長できる選手を限られた予算で獲得した、フロントの仕事も素晴らしかったと思います。そして、サンフレッチェ広島が育成年代で結果を残しているチームであることも、忘れてはいけません。お金のかけかたを知ってるチームだな。僕はサンフレッチェ広島というチームを、そう捉えています。

サンフレッチェ広島の強さは、しばらく続くと思います。フォーメーションを攻撃と守備で使い分けながら、自分たちのペースで試合を運ぶのに長けたこのチームを倒すのは、簡単ではありません。サンフレッチェ広島は、Jリーグの代表としてクラブ・ワールドカップを戦います。リバープレートやFCバルセロナと戦って、Jリーグのレベルの高さをアピールして欲しいと思います。

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