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2017年J2第24節 京都サンガFC対名古屋グランパス プレビュー「モンテディオ山形戦の勝利をターニングポイントに出来るか」

   

2017年J2第24節、名古屋グランパスの対戦相手は京都サンガです。まず、第23節までのデータを基に、京都サンガのデータから分析した特徴を紹介します。

セットプレーからの得点が57%を占める京都サンガ

Football-LABのデータによると、シュート数を攻撃回数で割った「チャンス構築率」は10.9%でリーグ6位。1試合平均の攻撃回数は126.9回でリーグ19位ですが、1試合平均のシュート数は13.8本でリーグ7位。攻撃回数の割に、シュート数が多いのが特徴です。文字通り「シュートチャンスを作るのが上手い」チームといえます。

ただ、シュート成功率は9.4%でリーグ12位。作り出したシュートチャンスを確実に得点に結びつけているとは言えません。ゴール数の内訳を分析すると、セットプレーからの得点がゴール数全体の57%を占めています。セットプレーからの失点が全体の43%を占めている名古屋グランパスとしては、セットプレーに十分注意が必要です。

さらに攻撃に関するデータを分析すると、攻撃回数が低いことは紹介しましたが、1試合平均のボール支配率も46.0%でリーグ18位。ボールを保持する時間が長いチームではありません。ボールを相手陣内に効果的に運べているかを測る、30mライン侵入回数も33.3回でリーグ16位。攻撃回数が少なく、ボールを保持する時間が少なく、敵陣にボールを運ぶ回数は少ないけれど、シュートチャンスは多い。これは、セットプレーが得意であったり、背の高い選手が多く、ロングパスを活用した攻撃を仕掛けるチームに多い特徴です。

1試合平均の直接フリーキックの回数は13.0回でリーグ10位。コーナーキックの回数も3.8回でリーグ19位とそこまで多くはありませんので、数少ないセットプレーのチャンスをしっかり活かしているチームだといえます。また、ロングパスを活用した攻撃が多いことを示す指標として、1試合平均のオフサイドの数が2.5回でリーグ3位。オフサイドはロングパスで相手DFの背後を狙う選手が多いチームや、足の遅いFWがいるチームだと、増える傾向があります。闘莉王のように背が高いけれどそれほどスピードのないFWと、小屋松のように足が速いMFがいるチームによく見られる特徴です。

守備のデータを分析すると、シュートを打たれた数を攻撃を受けた回数で割った「被チャンス構築率」は9.1%でリーグ7位。シュートを打たれない守備が上手いチームだといえます。相手から攻撃を受ける回数は131.3回でリーグ9位、被シュート数は12.0本でリーグ7位と、ボール保持率が50%より低いチームにしては、シュートを打たれる回数も攻撃を受ける回数も少なく、シュートを打たれるまでの守備は上手いチームだといえます。また、自分たちの攻撃回数を少なくすると、相手チームの攻撃回数も相対的に下がります。攻撃回数を少なくすることで、相手チームの攻撃回数も少なくする。スローテンポなプレースタイルを志向しているチームだともいえます。

ただ、失点数をシュートを打たれた数で割った「被シュート成功率」は、10.5%でリーグ17位と高い数値ではありません。名古屋グランパスとしては、シュートチャンスを作り出すことが出来れば、ゴールを奪える確率が高いチームともいえます。名古屋グランパスのシュート成功率は11.1%でリーグ2位。単純に指標を照らし合わせると、この試合は1点は取れる計算になりますので、確実に得点を奪って試合をコントロール出来れば、勝てる確率は高まると思います。

モンテディオ山形戦の勝利をターニングポイントに出来るか

名古屋グランパスは前節モンテディオ山形戦に1-0で勝利し、ようやく連敗を止めました。ただし勝利したものの、セットプレーからは何度もシュートチャンスを作られ、いつ失点してもおかしくはありませんでした。モンテディオ山形がシュート成功率が高いチームではなかったので勝利出来ただけと言い換えてもよいくらいで、自分たちのペースで試合を進められたわけではありませんでした。

ただし、この試合は選手のプレーに今までとは違う変化が見られました。それは、選手たちが「勝ちたい」という意志をプレーで表現していた事です。シーズンが開幕してからの名古屋グランパスは、風間監督が提唱するサッカーを実現させようと試行錯誤しつつ試合を戦っているように見えました。風間監督の要求レベルは高く、今まで選手が経験したことがないことを要求されたので、選手はついていくので精一杯。正直、自分の強みや選手として重要な「勝ちたい」という意志をプレーで表現するというところまで、追いついていないというのが現状でした。

ところが、モンテディオ山形戦で選手が披露したプレーは、戦う気持ち、勝利を求める気持ちが前面に出ていました。ボールを奪おうと食らいつき、相手の攻撃を防ぐプレーからは、開幕してから物足りなく感じていた「戦う姿勢」が感じられました。

ただ、モンテディオ山形戦で披露した「戦う気持ち」だけでは勝つことは出来ません。勝つためには、ボールを相手より正確に扱い、相手よりゴールを多く決めるために技術を身につける事が必要です。風間監督はプロなんだから戦う気持ちを持っているのは当たり前で、技術を高める事で勝利する確率を高めようとチームづくりを進めてきました。今まで技術を強調したチームづくりを進めてきましたが、ここにきてようやく両輪が揃いつつあるのではないか。そんな気がしております。

どんなに素晴らしい教育プログラムが与えられても、結局与えられた選手自身が「上手くなりたい」という気持ちを持って能動的に取り組まなければ、技術は向上しません。今の名古屋グランパスで先発を勝ち取っている、宮原、櫛引、小林、杉森、押谷、青木、和泉といった選手は、「上手くなりたい」という気持ちを持ち、短期間で技術を向上させてきた選手たちです。そして、田口、玉田、佐藤、シモビッチ、楢崎といった選手には、リーダーとしてチームを引っ張るプレーが求められています。特に田口には「自分がチームを勝たせる」という気持ちをプレーで表現し、相手をコントロールするくらいのプレーを披露して欲しいと思います。

モンテディオ山形戦の前後で選手も入れ替わりましたが、少しずつ選手のレベルが上がりつつあります。モンテディオ山形戦の勝利をターニングポイントに出来るか。とても重要な試合だと思います。楽しみです。

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