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「幸せって何だっけ」30年前に明石家さんまが投げかけた”上質な暮らし”に対する答えとは?

   

1986年、キッコーマンのCMで歌われたCMソングが大ヒットします。明石家さんまが「幸せって何だっけ」と歌ったこの曲は、後にCD化され、大ヒットを記録しました。いまだに、明石家さんまのCMといえば、30代以上は、このCMを思い浮かべる人もいると思います。2010年には広末涼子と共演し、リメイク版まで作られました。

幸せとは、ポン酢しょうゆのある家。このメッセージは、今で言う「上質な暮らしとは何か」という問いかけに対する、答えになっていると思います。

バブル全盛期に「幸せって何だっけ」

1989年には、リゲインが「24時間戦えますか」というキャッチコピーのCMを発表し、話題になりました。バブル全盛期は、経済成長を続けるために、汗水たらして、死に物狂いで働き、お金を稼いで、持ち家に住み、車を買い、家電製品を揃え、土日はゴルフで家にいない。「企業戦士」と呼ばれる人が、推奨された時代でした。

イケイケの時代に、敢えて「家族の幸せとは何か」と問いかけたこのCMは、今思い返すと、時代に対する強烈なメッセージが込められていたCMだったと思います。家族の幸せとは何か、幸せとは何か、それは平凡な生活の中の何気ない時間であり、家族皆で食べる食事だったりするんじゃないか。そんな作り手の声が聞こえてきそうなCMです。

明石家さんまであることの不幸

このCMは、「幸せって何だっけ」と明石家さんまが歌ったことが、世間に浸透した大きな要因だと思います。当時、明石家さんまは、オレたちひょうきん族に出演し、人気絶頂。世間から見れば、最も幸せそうに見える人物のひとりだったはずです。そんな、時代の寵児だった明石家さんまが、「幸せって何だっけ」と問いかけたことで、親しみやすいメロディーとともに、「さんまは幸せじゃないのか?」と考えた人もいたのではないのでしょうか。

明石家さんまという人は、凄く苦労して来た人でもあり、複雑な人生を歩んできた人でもあります。父親は水産加工業を営んでいましたが、生活は苦しかったそうです。父親はその後再婚しますが、再婚した母親からは好かれなかったそうです。あまりにも現実が辛いので、苦しい環境を笑って過ごそうと、学校の友人を笑わすことに全力を傾けていたそうです。

成功してからも、不幸は続きます。成功してしばらくして、仲のよかった母親の息子が火事で亡くなります。1985年に起こった日本航空123便墜落事故という、当時最悪の飛行機事故がありました。明石家さんまは、運が悪ければ墜落した飛行機に搭乗している予定でしたが、当日収録が早く終わり、1便前の便に乗り込んで難を逃れました。そんな明石家さんま自身の経験から、明石家さんま自身は「生きているだけで丸儲け」という言葉を、よく口にするようになります。そんな頃に出演したCMが、キッコーマンのCMでした。

CMが時代を映す鏡だった時代

CMが時代を映す鏡だった時代がありました。ただただ購買につなげよう、企業のメッセージだけ伝えようというCMが増えたことを、僕は凄く寂しく感じています。このキッコーマンのCMは、そんな時代を象徴する、今となっては貴重なCMです。「幸せって何だっけ」。このメッセージは、30年経っても強く心に残るメッセージだと思います。

僕はバブル全盛期と今の時代は、どこか似ていると思います。皆が「本当によい暮らしとはなにか」を探している一方、明確な答えが見いだせていない。そんな時代のような気がします。

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