2018年ロシアワールドカップサッカー最終予選 サウジアラビア代表対日本代表「言われた事は出来る選手が多いから、本田圭佑が必要なのだ」

2018年ロシアワールドカップ サッカー最終予選、サウジアラビア代表対日本代表は、1-0でサウジアラビア代表が勝ちました。

この試合の敗因は「ボールを保持する時間が短かった事」だと思います。この試合のスタッツを調べてみると、日本代表のボール保持率は45.7%でした。

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オーストラリア戦のボール保持率が33.5%。オーストラリア戦よりは改善されたと感じる人もいるかもしれませんが、この試合はオーストラリア戦よりボールを保持して、相手を動かす事が求められた試合でした。

その理由は、この試合の気候です。この試合の気温が32.3℃、湿度70%という過酷なコンディションで、フル代表の試合としては珍しく、給水タイムが設けられた程でした。このような過酷なコンディションで、オーストラリア戦のように、相手DFがボールを持った後素早く距離を詰めて戦う戦い方は、90分間続ける事は出来ません。オーストラリア戦は気温22.0℃、湿度63%という、8月末にしては奇跡的に涼しい気候で行われたのは、日本にとって幸運だったと思います。

もし、オーストラリア戦の気候がサウジアラビア戦と同じような気候だったら、オーストラリア代表の戦い方によって、日本代表は時間が経つにつれて動けなくなり、違った結果になっていたかもしれません。

ハリルホジッチ監督が本田圭佑に求めていること

オーストラリア戦と同じような戦い方が出来ないということは、ハリルホジッチ監督は想定していたと思います。だからこそ、ボールを保持する時間を少しでも長く出来る選手を起用しました。それが、柴崎であり、本田でした。

ハリルホジッチ監督が本田に求めていることは明確です。この試合からは2つ読み取れました。

1つ目は、アウェーの試合のように、グラウンドコンディションや気候が厳しくて、自分たちがやりたい攻守の切り替えが速いサッカーが実践出来る時間が少なくなるとと思われる試合で、ボールをキープして、他の選手が休んだり、次のプレーを考える時間を作って欲しい。そう考えていたと思います。

2つ目は、事前に準備していた事以外の事が起こったとき、現場のリーダーとして、チームにやるべき事を示し、自ら実行してもらう。そんなプレーを求められていたのだと思います。

現在日本代表に選ばれている選手たちは、もちろんレベルの高い選手たちですが、相手もレベルが高い選手が集まっています。普段のリーグでは出来る事が、代表戦では出来ないというのはよく起こり得ます。現在日本代表に選ばれている選手たちは、ハリルホジッチ監督の言うことを忠実に実行する事に長けている選手たちです。したがって、ハリルホジッチ監督のゲームプラン通りに試合が進めば、力を発揮できます。オーストラリア戦はそんな試合でした。

ところが、監督のゲームプラン通りにいく試合なんて、めったにありません。相手が想定していなかった動きをしてきたら、現場では臨機応変に対応しなければならないのは、サッカーでも、仕事でも、同じです。今の日本代表は「監督の言う事イコール正解」というサッカーをやっているように見えます。相手の戦い方に合わせて、戦い方を調節しているのは、ハリルホジッチ監督です。選手が相手に応じて、現場で調節出来るようになったわけではありません。したがって、「自分たちのサッカーから脱却した」という意見を目にしましたが、僕はそんな意見に疑問をもっています。そして、今の状況はオーストラリア戦のレビューでも書きましたが、南アフリカ大会の日本代表と同じです。

ハリルホジッチ監督は、自分の言う事を忠実に聞いて、実行する選手が良い選手という考えを持っている監督ではありません。時に自分の考えとは違う意見を言い、監督の指示通り以外の事を、自分で考えて、選手の責任の範囲で実行しようとする選手を求めている。そんな気がします。そんな考えがなければ、本田はとっくに日本代表から外されていると思います。ハリルホジッチ監督は、本田のリーダーシップ、ビッチ上の「マーケティング能力」の高さ、そして実行力。他の選手にない強みを、なんとかして活かしたいし、他の選手も同じようにならないか。そう考えているのだと思います。

本田圭佑は最低限のレベルまで向上させられるか

辛いのは、本田のコンディションが良くなかった事と、プレーの質が低かった事です。移籍が決まってオフが短くなり、一気にコンディションを上げようとして怪我をして、怪我明けで試合に長時間出られる状況じゃないし、普段なら練習試合に出てから公式戦似臨むのに、メキシコリーグで途中出場して、いきなり代表戦では、本田といえども力を発揮するのは、難しかったのだと思います。そのことを、たぶんハリルホジッチ監督は本田の状況も、香川の状況も承知の上で、呼んだのだと思います。とてもフェアな監督だと思います。

あとは、この10ヶ月で本田がどうするかです。正直、2010年の時の本田圭佑を期待するのは酷だと思います。近い状態まで戻るチャンスはあったと思いますが、僕は本田自身の選択によって、チャンスを逃した気がします。

CSKAモスクワの時のように、ゴールやアシストは少なくても、相手選手の注意を引きつけ、味方選手をフリーに出来るレベルまで戻れば、他に代役がいない、怪我をしないという前提で、僕はロシアワールドカップの日本代表に本田の名前はあると思います。今のレベルなら、本田は選ばれないと思います。それは、本人が一番よく分かってると思います。

ハリルホジッチ監督は最後にベテランを選ぶのではないか

僕はハリルホジッチ監督の選手選考で興味があるのは、どこまで若手や現時点で選んでいない選手を選ぶのか、そして、ベテラン選手を最後の最後で選ぶ事はあるのか。その2点です。

僕は、川崎フロンターレの14番、FC東京の13番、浦和レッズの22番、横浜F・マリノスの22番、ガンバ大阪の7番など、現時点では選んでいない経験豊富な選手を、場合によっては本大会のメンバーに加えるんじゃないか。そんな気がします。

大迫、長谷部、吉田といった選手の代役がいないという声を聞きますが、彼らの代役なんてなかなかいません。代役がいない地位を築こうと彼らは頑張ったのですから、当然です。

だからこそ、ハリルホジッチ監督は、今まで選んでいない選手を状況に応じて選ぶのではないか。そんな気がします。そして、彼らが選ばれるとしたら、本田、香川といった選手に何かあった時です。

本大会まで残り10ヶ月。ハリルホジッチ監督が、限られた時間でどんなチーム作りをするのか。とても楽しみです。

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