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スラムダンク世代とその子供たちが、日本のバスケットボールを変える

   

内田篤人が最新のNumber Plusのインタビュー「大切なことは、すべてスラムダンクから学んだ」で、スラムダンクへの愛をこれでもかと語っています。以前から、「流川楓が好き」と語っていた内田は、このインタビューで流川が好きな理由、スラムダンクが好きな理由、そしてスラムダンクから受けた影響といったことを、思いの丈を吐き出すかのように、前のめりに語っています。

印象に残ったのは、2014年ワールドカップ前に内田がJISS(国立スポーツ科学センター)でリハビリしていた時、一緒にリハビリしていた女子高生の「スラムダンクを読んだことがない」という言葉を聞いて、「スラムダンクを読んだことがないなんて、部活やってるのにありえない!」と思った内田が、本社でスラムダンクを全巻大人買いし、女子高生にプレゼントしたというエピソードです。内田がいかにスラムダンクが好きか、スラムダンクから大きな影響を受けたか、よく分かります。

スラムダンクが連載を終了したのは、1996年。来年で20年になります。しかし、2013年時点で国内だけで1億2029万部を売り上げ、海外でも高い人気を誇るスポーツマンガです。2015年の時点でも、人気は衰えることなく、新たなファンを獲得し続けています。

スラムダンクから学べること

「スラムダンク勝利学」という書籍があります。「自主的な目標設定をしよう!」「本物のチームワークとは?」「コーチ(COACH)の資質」といった26項目にわたって、スポーツ心理学、教育学の観点からスラムダンクを分析した1冊です。

「スラムダンク勝利学」によると、勝つ事と負ける事は表裏一体をなし、ともに人間を成長・向上させるためのものなのだといいます。そして、スラムダンクはそのヒントを学ぶには、最適な1冊だというのです。内田篤人もそんなスラムダンクの魅力に魅せられて、プロサッカー選手として必要なメンタルを、スラムダンクから学んだのかもしれません。

バスケットボール人口を増やしたスラムダンク

スラムダンクは、日本のバスケットボール人口の増加に大きく貢献しました。スラムダンクが連載されていた1996年当時、日本バスケットボール協会に登録されていた競技者の数は100万人を超えていました。しかし、スラムダンクの終了と共に、競技者の数は減少。2001年には57万人まで減少します。その後、少し増えましたが、2006年から2013年の間は、61万人台で推移していました。

ところが、2014年になって、競技者の登録数が61万人から63万人に増加します。チームの数はほぼ変わっていないので、バスケットボールを小学校、中学校で新たにやってみようとする子供たちが増えたことが要因だと思います。

なぜ、バスケットボールを小学校、中学校でやる子供たちが増えたのか。僕は、スラムダンクの影響が大きいと思います。スラムダンクの連載が終了して20年が経ち、当時スラムダンクに影響を受けてバスケットボールを始めた子供たちは、時がたち大人になり、結婚して家庭をもち、子供が産まれたりしている世代です。そして、自分がやっていたバスケットボールを子供にやらせたいと思った親が、バスケットボールを子供に薦めているんじゃないか。そんな気がしています。

そして、そのきっかけになっているのが、スラムダンクだと僕は思います。

日本のバスケットボールに吹く強烈な追い風

今、日本のバスケットボールには強烈な追い風が吹いています。NBLとBJリーグの統合問題が要因で、国際バスケットボール連盟から発動された制裁は、川淵三郎さんの強烈なリーダーシップにより、無事解除されました。リーグは2016年に統合され、新たに5,000人のホームアリーナをもつなどの参加条件をクリアしたチームによって、新たに魅力的なリーグに生まれ変わる可能性を秘めています。

現に、BJリーグの琉球ゴールデンキングスはホームアリーナの稼働率が90%を超えています。稼働率だけ捉えれば、日本のプロスポーツ界トップの数字です。同じBJリーグの秋田ノーザンハピネッツの平均観客動員数は2,669人。沖縄や秋田といった、今までプロスポーツが根付かなかった地域向けに、バスケットボールは根付く可能性が十分あると、僕は考えています。

魅力的な選手たちの台頭、健在のベテランたち

そして、魅力的な選手も少しづつ出てきています。

現在ジョージ・ワシントン大学でプレーする渡邊雄太は、NCAA1部に所属するチームで、シックスメンとして、チームに欠かせない存在になりつつあります。富樫勇樹は、2014年10月に日本人2人目となるNBA選手契約をダラス・マーベリックスと結び、現在は傘下のチームでプレー。NBAでのプレーを目指して、奮闘を続けています。また、女子では日本代表のエースである渡嘉敷来夢選手が、今年からWNBAのシアトル・ストームでプレーしています。また、国内に目を向ければ、リンク栃木ブレックスの田臥勇太、広島ドラゴンフライズの竹内公輔、女子ならば大神雄子といった実力者たちも健在です。

マンガがスポーツを発展させる

キャプテン翼の連載が終了したのは、1988年。その後、1993年にJリーグが誕生。キャプテン翼を読んで育った世代や、その子供たちが、日本サッカーの発展を支えてきました。バスケットボールもいよいよスラムダンク世代と、その子供たちによって、大きく発展する時代が訪れたと僕は思います。

今まで、60万人近い競技人口を抱えているにもかかわらず、プロスポーツの隆盛に結びつけることが出来なかったバスケットボールが、いよいよ野球やサッカーに続けとばかりに、第三のプロスポーツとして躍進する時代がくるんじゃないか。僕は期待しています。

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