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「スポーツビジネス最強の教科書」に学ぶスポーツビジネス。第2回:ヨーロッパのサッカー

   

スポーツビジネス最強の教科書

ビジネスの世界でここ数年右肩上がりで成長している業界があります。それは、スポーツビジネスです。スポーツビジネス市場は2014年には1460億ドルを超えると推計されるなど、メディア、スポンサー企業、広告マーケティング、スタジアム、スポーツ用品などの産業を巻き込みながら、巨大なビジネスへと成長しています。

スポーツビジネスの現状を踏まえて、改めてスポーツビジネスについて勉強してみようと考え、手にとったのが平田竹男さんの著書「スポーツビジネス最強の教科書」です。

平田さんは通産省を経て、日本サッカー協会の専務理事を務めたかたで、現在は早稲田大学大学院スポーツ科学研究科教授を務めてらっしゃいます。平田さんが教えた生徒には、あの桑田真澄さんがいらっしゃいます。

平田さんの著書「サッカーという名の戦争-日本代表、外交交渉の裏舞台-」が面白かったので、「スポーツビジネス最強の教科書」も楽しみにしていたのですが、非常に読み応えがある本なので、自分が興味をいだいた箇所はメモとしてブログに残しておこうと思います。

今回はヨーロッパのサッカーについて、書かれた箇所の読書メモをご紹介します。
※データは2012年10月の出版当時のものです。

イングランド プレミアリーグ

  • ヨーロッパで最大のリーグ収益額を誇る
  • プレミアリーグのリーグ総収入額は約24億7900万ユーロ。内訳は入場料収入が6億4900万ユーロ、放映権料収入が12億7000万ユーロ、広告料収入が5億6000万ユーロ
  • 2000年から2010年までの10年間で2倍以上の成長を遂げている
  • ドイツのブンデスリーガは16億6400万ユーロ、スペインのリーガ・エスパニューラは16億2200万ユーロ、イタリアのセリエAが15億3200万ユーロ
  • プレミアリーグには、PLシェアという放映権料及びスポンサーシップ料を各クラブに一律3170万ポンド(49億9000万円)分配する制度がある
  • LiveTVというリーグ戦1試合当たりのTV生中継料を58万2000ポンド(9,138万円)各クラブに分配する。各クラブには最低582万ポンド(9億1600万円)の支払いを保証している
  • プレミアリーグの半分のクラブは外国人オーナーに保有されている(2010年現在)
  • 2006〜2007シーズンから導入された「パラシュート資金」というプレミアリーグから下部リーグであるフットボールリーグ・チャンピオンシップに降格してしまったクラブに対して、プレミアリーグの放映権収入の一部から補てん金を出すというシステムがある
  • パラシュート資金は2004〜2005シーズンでは約657万ポンド(10.3億円)、2008〜2009シーズンには約1,237万ポンド(19.4億円)
  • 2011〜2012シーズンの平均観客動員数トップはマンチェスター・ユナイテッドで平均観客動員数が7万5千人を超えている。2位はアーセナルの6万人

ドイツ ブンデスリーガ

  • 2010〜2011シーズンのブンデスリーガ18クラブの総収入は20億ユーロ。前年度は16億6400万ユーロで7年連続の収入増
  • 1試合あたりの平均観客動員数も4万2000人。ヨーロッパで最も観客を動員するリーグ
  • 2011〜2012シーズンの各クラブの平均観客動員数は1位はボルシア・ドルトムントで毎試合平均8万人を超えている。2位のバイエルン・ミュンヘンや3位のシャルケなども6万人を超えている
  • 1部リーグの最低の平均観客動員数は約2万3000人
  • ブンデスリーガはチケット価格がその他のヨーロッパ各国のリーグより安価。プレミアリーグが最も高く、次いでリーガ・エスパニューラ、セリエA、ブンデスリーガの順
  • ブンデスリーガでは経営の健全化を目指すことを重要な理念としており、各クラブに対し厳しいチェックを行っている
  • クラブの経営状態によっては、昇格の取り消しや降格処分、リーグ脱退などの厳しい処分を与える
  • 地方リーグのレギオナルリーグにおいても加盟に必要なライセンスを取得するのに、財政健全性が問われる
  • ブンデスリーガは2006〜2007シーズンから外国人選手枠を撤廃したと同時に「ドイツ人選手枠」を設け、最低12人のドイツ人選手と契約することを義務付け
  • ブンデスリーガ1部では、8人はクラブの地元出身ではなくてはならない
  • ブンデスリーガ2部では、15〜21際の間にドイツ国内で育成(最低3年)された8人の選手と契約し、そのうち4人は下部組織出身である必要がある
  • ブンデスリーガのリーグ収入は、1999〜2000シーズンの6億8100万ユーロから、2009〜2010シーズンの16億6400万ユーロまで増加。約2.4倍の成長率。
  • プレミアリーグは約2.0倍、リーガ・エスパニューラは約2.2倍、セリエAは約1.6倍
  • 2012年4月に発表された2013〜2017年の4シーズンの放映権料は総額約25億ユーロ。1シーズン当たり2億1600万ユーロの増加

スペイン リーガ・エスパニューラ

  • 2010年以前まで、クラブが放映権料を管理していたが、2010〜2011シーズンからはリーグによる分配制度を導入
  • 分配方式としては、プレミアリーグ同様、ベースとなるTV放映権料に、観客動員数や順位に応じて加算する方式
  • ただし、レアル・マドリーとFCバルセロナへの配分が高いのが特徴。それぞれ約1億400万ユーロを獲得
  • アトレティコ・マドリーとバレンシアCFの場合、約3400万ユーロを獲得、残りの1部リーグのクラブは約1700万ユーロを獲得、2部リーグのクラブは約250万ユーロ獲得

イタリア セリエA

  • セリエAの過去10年間の平均観客動員数は、1999〜2000シーズンの約2万9000人から2009〜2010シーズンには約2万5000人に減少している
  • セリエAはヨーロッパサッカー4大リーグの中では、観客動員数が落ち込んでいる唯一のリーグ
  • 2010〜2011シーズンからセリエAも放映権料の分配制度を導入
  • セリエAの強豪クラブは、他のリーグの強豪クラブと比べ、放映権料への依存度が高い
  • セリエAは2009〜2010シーズンまでクラブが個別にTV曲と交渉し、契約していた
  • 放映権料総額の6割(約5億4000万ユーロ)がACミラン、インテル、ユベントスの3強に集中。これらのクラブの毎年の放映権料は1億ユーロであるのに対し、地方クラブは700万程度だった
  • 2008年に分配精度が正式に導入決定され、リーグ全体の放映権料の50%を全シーズンの順位に応じて支給され、残り50%は各クラブに均等に分配
  • 2010〜2016年までの期間、リーグ全体から支払われる放映権料は9億ユーロに固定
  • 1999〜2000シーズンのリーグ収入は9億5400万ユーロ、2009〜2010シーズンのリーグ収入は15億3200万ユーロ

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