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「スポーツビジネス最強の教科書」に学ぶスポーツビジネス。第5回:日本のプロ野球

      2013/10/27

スポーツビジネス最強の教科書

ビジネスの世界でここ数年右肩上がりで成長している業界があります。それは、スポーツビジネスです。スポーツビジネス市場は2014年には1460億ドルを超えると推計されるなど、メディア、スポンサー企業、広告マーケティング、スタジアム、スポーツ用品などの産業を巻き込みながら、巨大なビジネスへと成長しています。

スポーツビジネスの現状を踏まえて、改めてスポーツビジネスについて勉強してみようと考え、手にとったのが平田竹男さんの著書「スポーツビジネス最強の教科書」です。

平田さんは通産省を経て、日本サッカー協会の専務理事を務めたかたで、現在は早稲田大学大学院スポーツ科学研究科教授を務めてらっしゃいます。平田さんが教えた生徒には、あの桑田真澄さんがいらっしゃいます。

平田さんの著書「サッカーという名の戦争-日本代表、外交交渉の裏舞台-」が面白かったので、「スポーツビジネス最強の教科書」も楽しみにしていたのですが、非常に読み応えがある本なので、自分が興味をいだいた箇所はメモとしてブログに残しておこうと思います。

今回は日本のプロ野球について、書かれた箇所の読書メモをご紹介します。

3つのオペレーション

  • プロ野球球団の「チームオペレーション」「ビジネスオペレーション」「球場オペレーション」の3つがある
  • チームオペレーションとは、チームの強化・編成や、選手の育成など野球団の運営を指す。読売巨人軍は、読売巨人という野球団の運営のみを行っている
  • ビジネスオペレーションとして、チケット販売や放映権の管理やスポンサーとの契約がある。読売巨人軍の工業事業を担当しているのは、読売巨人軍ではなく、読売新聞本社の事業部が行っている
  • 球場オペレーションとは、コンセッション(スタジアム飲食)、ファンエンターテイメント(スタジアムにおけるイベント)、スタジアム管理などスタジアムに関するオペレーションのこと。読売巨人軍の本拠地である東京ドームの球場オペレーションは、読売巨人軍ではなく、東京ドームが行っている
  • これら3つのオペレーションをすべて行っているのが楽天などのパリーグ球団。第三セクターから札幌ドームを借りている日本ハム以外の球団は、チームオペレーション、ビジネスオペレーション、球場オペレーションを一体として運営している。
  • セ・リーグは、読売巨人、ヤクルト、横浜は完全に別主体が球場を運営している
  • プロ野球とMLBとの大きな違いは、プロ野球はリーグの事業がオールスター戦、日本シリーズの試合の主催のみであるのに対して、MLBでは全国的、国際的なビジネス展開をリーグ自らが行っている
  • MLBではリーグ収入を分配する制度が取り入れられているが、プロ野球ではリーグ収入の分配制度が導入されていない

日本は各球団管理

  • 日本プロ野球の球団事業の基本的な権利は、すべて各球団に帰属している
  • MLBは1995年から2010年の過去15年で収入をNPBと同程度の1400億円から約5000億〜5500億円へと拡大
  • NPBはこの15年間で推定1400億円の収入のまま推移している
  • 社団法人日本野球機構は、文部科学省スポーツ・青少年局競技スポーツ課書簡の特例社団法人であり、セ・リーグとパ・リーグを統括している。
  • 日本プロフェッショナル野球組織は機構の内部組織という位置づけ

プロ野球球団の収入規模

  • プロ野球球団は現在の所、財務公開していない
  • 2010年の収入を見ると、セリーグ球団で最も収入規模が大きいのは読売ジャイアンツで218億円
  • パリーグ球団で最も大きいのは、福岡ソフトバンクホークスで247億円

プロ野球球団の支出

  • 2011年のセ・リーグの年俸総額が最も高い球団は阪神タイガースで約35億円、平均年俸は約5,500万円です。年俸総額が最も低い球団は、広島東洋カープで約16億円、平均年俸は約2600万円
  • パ・リーグは福岡ソフトバンクホークスで約32億円、平均年俸は約5300万円となっている。年俸総額が最も低い球団はオリックス・バファローズで約17億円で、平均年俸は約2800万円

プロ野球球団の経営状況

  • 巨人戦の放映権料は1試合1億円を超えていた時代もあった
  • 横浜ベイスターズはピーク時に放映権料で30億円近い収入があったと言われていますが、現在では6億程度にまで落ち込んでいる
  • パ・リーグでは、6球団が共同出資して「パシフィック・リーグマーケティング」を2007年に設立。6球団が連携して、新たな収益源の確率に取り組んでいる
  • パ・リーグマーケティングでは映像事業を1つの柱としており、インターネット動画配信やモバイル端末用動画の配信も行っている
  • パ・リーグで行っている球団間の連携はMLBでは既に実施されている。
  • MLB各球団のオーナーは共同出資によってWebサイト運営会社「MLBアドバンスト・メディア」を設立。
  • 当初は、試合などの動画の有料配信を行うサービスを行っていましたが、試合チケットや公式グッズのネット販売、チケット売買サイトとの連携など次々と事業を拡大している
  • 現在では従業員は500人にも上り、年間約5億ドルもの収入を上げる企業になっている
  • 1954年8月の国税庁長官通達により、球団経営で生じた赤字を親会社の広告宣伝費として損金扱いできるようになった。つまり、親会社にとっては、法人税を節約できるようになった

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