nishi19 breaking news

スポーツでもっと楽しい未来を作る

「スポーツビジネス最強の教科書」に学ぶスポーツビジネス。第9回:テニス&ゴルフ&マラソン&フィギュアスケート

      2013/10/30

スポーツビジネス最強の教科書

ビジネスの世界でここ数年右肩上がりで成長している業界があります。それは、スポーツビジネスです。スポーツビジネス市場は2014年には1460億ドルを超えると推計されるなど、メディア、スポンサー企業、広告マーケティング、スタジアム、スポーツ用品などの産業を巻き込みながら、巨大なビジネスへと成長しています。

スポーツビジネスの現状を踏まえて、改めてスポーツビジネスについて勉強してみようと考え、手にとったのが平田竹男さんの著書「スポーツビジネス最強の教科書」です。

平田さんは通産省を経て、日本サッカー協会の専務理事を務めたかたで、現在は早稲田大学大学院スポーツ科学研究科教授を務めてらっしゃいます。平田さんが教えた生徒には、あの桑田真澄さんがいらっしゃいます。

平田さんの著書「サッカーという名の戦争-日本代表、外交交渉の裏舞台-」が面白かったので、「スポーツビジネス最強の教科書」も楽しみにしていたのですが、非常に読み応えがある本なので、自分が興味をいだいた箇所はメモとしてブログに残しておこうと思います。

今回はテニス、ゴルフ、マラソン、フィギュアスケートといった個人競技について、書かれた箇所の読書メモをご紹介します。
※データは2012年10月の出版当時のものです。

テニス

  • テニスには男子のATP、女子のWTAといった世界連盟組織が各大会を格付けし、1つの世界ツアーを管理、運営している
  • ワールドツアーファイナルは、ATPワールドツアーの年間最終戦で、シングルでは直近ランキングの上位8位が出る大会
  • 「楽天オープン」は500シリーズというグレード。「東レ パンパシフィック・オープン」はプレミア5シリーズ、「日本女子オープン」はインターナショナルというグレードになる
  • ATPワールドツアーチャンピオンは1月1日から一律「0」ポイントより始め、12月31日までに出場した大会で、獲得ポイントの多かった上位18大会の合計ポイントにより、順位が決まる
  • ATPランキングは、過去52週に出場した大会で獲得ポイントが高かった上位18大会のポイントの合計
  • 女子のランキングシステムは、WTAランキングとレースランキングの2種類のシステムがある
  • WTAランキングは、1年間に出場した上位16大会のポイント合計によりランキングを決定する。各大会のエントリーやシードの決定の際にはこのシステムのランキングを適用
  • レースランキングは、1シーズンで獲得した大会のポイントの合計で競われ、毎シーズン0ポイントからスタート、ツアー最終戦への出場資格を得られる上位8選手の年間ランキングが決められる

ゴルフ

  • ゴルフツアーは世界の統一機関がなく、米国PGA、欧州PGAが中心となったスケジュールが組まれている
  • 米国PGAツアーにおいては34週から38週に行われる4試合がフェデックスカップと呼ばれ、33週までの獲得ポイント上位者がこのシリーズに出場する。この4試合の賞金総額は3000万ドルとなり、日本ツアーの年間の賞金総額の約7割にも匹敵する規模となっている
  • 39週以降の5試合がFall Seriesと呼ばれ、次年度のシード権をかけたトーナメントに位置付けられている
  • 欧州PGAツアーにおいては、中東もツアーに組み込み、47週のDUBAI WORLD CHAMPIONSHIPをヨーロピアンツアーにおける最高峰のトーナメントと位置付け、選手はこの最終戦を目指して年間のツアートーナメントを戦う
  • マスターズ、全米オープン、全米ゴルフ選手権、全英オープンの賞金総額は600万ドルから800万ドル
  • ランキングは過去2年間にトーナメントで獲得したポイントを出場試合数で割り、平均点を出すことでランキングを決定している。ただし、最初の13週は2倍され、その後13週ごとに8分の1ずつ減らされる
  • 日本ツアーの賞金総額は、ヨーロッパのツアーに抜かれ、世界で3位という位置づけにある
  • 米国PGAツアーでは企業がゴルフトーナメントの開催を希望する場合、米国PGAツアーではなくNPO(非営利団体)に相談しなければならない。なぜなら、米国PGAツアーではNPOがトーナメントの主催者になりうるのが通例
  • NPOが大会主催者になることで、開催地域の住民の多くがボランティアとしてトーナメントに携わることになるが、仕事はスポンサーとの折衝やチケットの販売など多岐にわたっている
  • トーナメントの収益金は、主催者であるNPOが一部の積立金を除き、地元の団体などにすべて寄付する
  • スポンサー企業も、冠スポンサーのほか、プロ・アマなどのイベントのスポンサーになるイベントスポンサーやホスピタリティテントの使用権利を買うローカルスポンサーなどさまざまな種類の企業参加が可能で、購入費の多くが非課税
  • TV放映権料は米国PGAツアー一括して保有し、その放映権料の一部が各トーナメントに均等に分配している。つまり、米国PGAツアーは地域密着型のトーナメントを放映権料の分配金などで支援するシステムになっている
  • 欧州PGAツアーは、ヨーロッパ、中東での開催をはじめ、アジア諸国などでツアーを開催するアジアンツアーや、豪州PGAツアーと共同開催を取り入れることで成長を遂げてきた
  • アジアンツアーは、ヨーロピアンツアーや豪州PGAツアーに加え、日本ゴルフツアーとの共同開催を実施し、著しい成長を遂げている
  • 2004に21試合で始まったアジアンツアーは2008年まで増加し続け、2008年の試合数は30試合になり、米国PGA、欧州PGAに次ぐ世界で3番目の規模であり、日本ツアーを追い越した形になっている
  • 2004年に賞金総額約1100万ドルで始まったアジアンツアーは、年々賞金総額を増加させ、2008年のピーク時には賞金総額が約4000万ドルにまで達した
  • 日本のゴルフツアーは、主催スポンサー型あるいは冠スポンサー型が主なゴルフトーナメントの運営形態

マラソン

  • マラソン市場は世界中で急激な拡大をみせている
  • ボストンマラソンは1897年に開始され、オリンピックに次ぐ世界で最も古いマラソン大会で、世界で最多の開催数を誇っている
  • ニューヨークシティマラソンは世界最大の参加者数。2011年の感想数は4万5000人を超えた
  • 賞金総額は、ロンドン、ベルリンでは30万ドル以上、シカゴでは50万ドル以上、ニューヨークシティマラソンでは65万ドル、ボストンでは80万ドル以上となっている
  • 2006年から「ワールドマラソンメジャーズ」と呼ばれる上記5大会に、オリンピックと世界選手権のマラソンレースを加えて、総合ポイントで優勝者を決める試みが始まった。それぞれコースや気象条件が異なるため、順位が優先される。ランナーは1年間で最低1レース、2年間で3レースを完走することが条件で、最大4レースまでがポイントの対象になり、総合優勝者には50万ドルが贈られる
  • ロンドン・マラソンは1日限りのイベントとしては世界最大のチャリティイベントとなっており、2007年に4650万ポンドを集めギネス世界記録となり、以降2008年に4670万ポンド、2009年に4720万ポンドと記録更新している
  • 長年かけて大会規模やマラソンによるチャリティ文化が根付くにつれてマラソンイベントとチャリティが融合し、地域社会にチャリティ制度の導入・育成をしているモデルケースとなった。
  • ロンドン・マラソンの全出走者の3/4がチャリティ目的で出走し、出走枠のうち1/3がチャリティ団体で確保された枠になっている
  • 大会を主催する「The London Marathon Ltd.」は独自のチャリティで総計3500万ポンド以上の余剰金を出す。このチャリティにより、首都圏の地域社会のスポーツ施設建設やレクリエーションプロジェクトの資金を捻出し、ここ数年で850以上のプロジェクトに助成している
  • 東京マラソンの申込者数は2010年には27万2134人にも達し、定員の9.1倍という驚異的な数値を記録
  • 東京マラソンの賞金総額は1億円以上に及び、ワールドマラソンメジャーズに劣らない大規模なもの。さらに特別協賛社である東京メトロから男女1位の選手に副賞として300万円、協賛社であるBMWからも日本人男性最高位の選手に「日本人男子激励賞」として同社の乗用車が与えられる
  • 2011年対からはチャリティランナーの制度を設け、2011年には707人の参加で7,325万円、2012年には1,743人の参加で1億7,592万4000円の寄付金を集めている
  • 2012年3月に初主催の京都マラソンは当初見込んだ予算額4億円を大きく上回り、2億3000万円不足する決算見込みを発表した。道路幅が狭いことへの配慮が足りず、緊急車両対策やランナーの安全確保対策を充実させたことで事業費が膨らんだため

フィギュアスケート

  • 世界選手権が最も賞金総額が多く、その学は14万2000ドル。優勝賞金は男女共に4万5000ドル
  • ランキングは「ISU World Standings」と「ISU Season`s World Ranking」の2種類がある
  • 「ISU World Standings」はグランプリシリーズなどの重要な大会における競技者選出の基準となる
  • 「ISU Season`s World Ranking」は当該シーズンのみを対象としてランキングを行ったもので、現在の競技力の指標にはなるが、競技者選出の基準として用いられることはない
  • 国内ではリンクが不足していて、有望な選手であっても十分な練習環境を確保することが難しいため、海外に拠点を求めるケースが数多くある
  • スケートを始めようと思い立っても、各リンクの定員がオーバーしており悔しい思いをする子供が多い
  • 国内のアイススケート場は1996年には屋内外あわせて405施設あったが、2008年には211まで減少している

関連記事

「スポーツビジネス最強の教科書」に学ぶスポーツビジネス。第8回:バスケットボール
「スポーツビジネス最強の教科書」に学ぶスポーツビジネス。第7回:Jリーグの新人育成とクラブ経営
「スポーツビジネス最強の教科書」に学ぶスポーツビジネス。第6回:Jリーグの収入と支出
「スポーツビジネス最強の教科書」に学ぶスポーツビジネス。第5回:日本のプロ野球
「スポーツビジネス最強の教科書」に学ぶスポーツビジネス。第4回:欧米のプロスポーツグラブ

関連商品

 -