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統計は難しいと思う人にほどおすすめの1冊書評「1億人のための統計解析 エクセルを最強の武器にする」(西内 啓)

   

データ分析の重要性を伝えるニュースを、目にすることが増えました。データサイエンティストという仕事が注目されるなか、データ分析の重要性は認識していても、普段の仕事で自分が目にするデータを、実際にはどう活用すればよいのか、悩んでいる人もいる人もいると思います。僕もそんな1人です。

では、実際に自分の手元にあるデータを、どのように活用すればよいのか。データを分析するには、どんなツールを使えばよいのか。分かりやすく教えてくれる本を探していたのですが、なかなかそんな本は見つかりませんでした。小難しい本ばかりで、読みながら眠くなるような本ばかりで、勉強しようとする気持ちがどんどん薄れていく自分がいました。

でも、この本は違いました。読み終えた時、「この本に書かれていることなら、自分の仕事や気になっていたことに活かせるのではないか」。そう感じました。こういう本が読みたかったのです。

本書「1億人のための統計解析 エクセルを最強の武器にする」は、ベストセラー「統計学が最強の学問である」の著者が、「売上を増やすには?」「営業戦略を立てる」「顧客行動の分析を行う」といった実際に仕事で直面しそうな課題を、仕事で誰もが使っているExcelを使って、どうやってデータを解析するとよいのか、実践方法を解説してくれている書籍です。

統計解析で課題を解決するためのポイントが明確

本書が、他の統計解析の本と違って、分かりやすい理由は2つあります。

1つ目は、統計解析で課題を解決するためのポイントを明確にしてくれていることです。価値ある分析を行うためには、本書では以下の3つのポイントを明確にすべきだと説明しています。

アウトカム:利益に直結するものを決める(売上、コスト、これらに直結する項目)
解析単位:着目すべき分析対象を決める(顧客、商品、従業員、など)
説明変数:違いを生み出す「特徴」を洗い出す(年齢、性別、来店履歴、など

この3つのポイントを決めれば、定石通りに作業をすすめるだけで価値がある解析を行うことが出来るというのです。そして、この3つのポイントを決めれば、解析の方針は自然に決まってくるというのです。

解析するためのポイントの定義の仕方と、解析方法が分かりやすい

2つ目は、実際にビジネスで問われる課題を例に、解析するためのポイントの定義の仕方と、解析方法を分かりやすく説明してくれている点です。

本書では、解析の例として、「売上を増やすには?」「営業戦略を立てる」「顧客行動の分析を行う」といった例題をもとに、Excelを使って解析を行う方法を教えてくれます。データはWebサイトからダウンロード出来るので、誰でも実際のビジネスで直面しそうな課題を、Excelを使ってデータの解析を行うことで、難しい統計解析の理論を熟知していなくても、データ解析を行うことが出来るのです。その事を、本書は段階を踏まえて、丁寧に説明してくれます。

スポーツアナリティクスに応用できないか

本書を読みながら、普段の仕事だけでなく、現在JリーグのWebサイトにアップされているトラッキングデータを使った解析にも、応用できるんじゃないかと思いました。現在は、トラッキングデータをExcelに写し、平均値を出している程度の解析しか出来ていませんが、本書で学んだことを応用できれば、もっと詳細な分析が出来る気がしてきました。

例えば、プロサッカークラブにとってのアウトカムは、ゴール数や失点数です。プロサッカークラブにとってのアウトカムを、手元にある解析単位(走行距離、スプリント回数、パス数、など)といった数値で分析し、説明変数(個人個人の特徴、など)で解析したら、もっと深くサッカーの事を知ることが出来るんじゃないか。そう感じました。

本書に書かれている事は、データ分析に興味がある方は読んで損はない1冊です。統計なんて難しくて分からない。そんな方こそ、読んで損はありません。僕自身、本書を教科書としながら、自分で何が出来るのか、もっと深く考えていきたいと思います。

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