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最善を知りたければ統計学を学べ。書評「統計学が最強の学問である」(西内 啓)

   

「スポーツアナリティクスジャパン2014」のセミナーに行く日、図書館に寄った僕は、偶然本書を手にしました。前々から読みたかった1冊なのですが、このタイミングで手にとったのは、偶然にしては出来すぎていると思ったのですが、読み応えのある1冊でした。

本書「統計学が最強の学問である」は、医療分野で活躍していた著者が、統計学とはどんな学問なのか、統計学で何が出来るのか、統計学の魅力を専門的な内容も含めてまとめた1冊です。読み終えて、僕自身専門的な部分はきちんと理解出来ていません。

本書を読むまで、A/Bテストの精度を計るために使っている標準誤差を算出する式は、統計学に基づいた数式なのだと知らなかった程です。本書の内容をきちんと理解できてない人間が、「もっとスポーツでデータが活用すべきだ」なんて語るのは恥ずかしい部分もあるのですが、恥をしのんで、感じたことを書いておきたいと思います。

「集計する」ことと「分析する」ことは違う

僕自身、スポーツとテクノロジーの距離が、来年以降ますます近くなると感じています。ただ、先日「スポーツアナリティクスジャパン2014」というセミナーを受講して、感じたことがあります。アナリストの方々のセッションを聞いていると、アナリストの方々は、スポーツで起こった事を「集計する」ことは出来ているけれど、「分析する」ことは、まだ改善の余地があるのではないかと。

なぜそんな事を感じたのかというと、発表された事例のほとんどが、「集計したデータ」に対する分析結果だったからだ。分析したデータから傾向を導き出すにあたって、統計学の理論をもしかしたら適用しているのかもしれないけれど、まだ集積したデータから薄らぼんやり見える平均値を、正しい値として取り扱っている可能性が高いのではないか。話を聞いていて、そんな予感がしたのです。

最善を探す方法を提示している学問「統計学」

本書の「おわりに」の項目に、著者は自らの実体験を踏まえた上で、「統計学の素晴らしいところは、「最善」への道を最も確実に示してくれるところではないかと思う」と語っている。統計学を実践すれば、失敗をしないということはない。統計学を実践しても失敗はするし、本書には統計学が向かない状況についても、きちんと説明されている。統計学は万能ではないのだ。

ただ、本書を読んで、これだけは分かりました。統計学は失敗を踏まえた上で、最善を探す方法を提示している学問なのだと。だから、失敗も糧にして、成功の道筋を探りたいのであれば、統計学を学んで損はないのだと。

今の僕は、統計学について学び始めたばかりで、自分の知りたい情報にたどり着くために、どのように知識を応用したらよいのか分かっていません。ただ、本書は僕自身の学びを深めるきっかけを作ってくれた1冊になるような気がします。図書館で借りた本ですが、買って手元に置いておこうと思います。

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