高城剛が語ってきたことをまとめた1冊。書評「高城 剛と考える 21世紀、10の転換点」(高城剛)

2014/03/21

本書「高城 剛と考える 21世紀、10の転換点」は、高城剛が仕事、お金、健康、食、住居、言語・国際感覚、移動、情報・通信、娯楽、国・都市の計10の項目で、自らの視点とともに、サバイバル術を解説している1冊です。

これまで、高城剛は「70円で飛行機に乗る方法」で、LCCについて、「身体の再起動」「魂の再起動」「サバイバル時代の健康術 ~アーユルヴェーダで頭と体のバランスを整える」で健康について、「21世紀の英会話」でオンライン英会話について、自らの考えを書籍で説明してきました。本書は、今まで高城剛がメールマガジンや書籍で繰り返し語ってきたことの、総まとめともいうべき1冊になっています。

本書で伝えられていることは何か。
3つのキーワードで説明したいと思います。

デュアル

1つ目は、「デュアル」です。本書の中では、仕事、住居、言語などを「複数」持つことのメリットが語られています。

複数の仕事を持つというのは、単に副業をするということではなく、仕事を組み合わせるということを意味しています。例えば、「作家」と「料理人」を組み合わせることで、新しい料理小説が書けるかもしれません。

住居であれば、平日は職場に近い場所に住み、休日は郊外で野菜を育てて暮らす、といった暮らし方を始めている人もいます。言語であれば、英語を話せるのは当たり前で、3ヶ国語話せないと、語学が強みとは言えないような気がします。

「デュアル」で重要なのは、単に複数の選択肢を持つのではなく、「何かと何かを組み合わせる」ことなのだと思います。組み合わせることで、新たな付加価値のついたオンリーワンの物を生み出す。

そのためには、自分が好きで楽しんでいるものが複数あれば、それが1番組み合わせやすいと思うのです。

ハイアマチュア

2つ目は、「ハイアマチュア」です。「ハイアマチュア」とは、プロと同じクオリティのアウトプットが作れるアマチュアの事です。

映像や音楽の世界では、ハイクオリティなソフトや機材が安く手に入るようになったことで、プロでなくても、クオリティの高い作品が作れるようになりました。

ハイアマチュアの存在によって、プロフェッショナルのアウトプットにお金を払う人がいるのかどうかは、伝えたいことの本筋とは違うのでここでは書きませんが、僕が言いたいのは、ハイレベルのアウトプットを作るのに、長い時間を必要としなくなったということです。

食品や工業の世界でも同じことが起こっています。3Dプリンターの登場によって、試作品を簡単に作れるようになりました。本書では、銀座の高級寿司店では、機械でシャリを握っているお店がある事が紹介されています。

ローカリズム

3つ目は、「ローカリズム」です。インターネットの発達によって、世界中の人とコミュニケーションを円滑にとれるようになる反面、自らの住んでいる場所、出身に対する帰属意識はますます強くなっていくと思います。

本書では、スコットランドやスペイン/カタルーニャ州の独立運動が紹介されていますが、今後もこうした国や地域の独立運動は増えていくといいます。

なお、食の世界では、今後「地産地消」がキーワードになっていくそうです。地域の野菜を地域で調理して食べる。当たり前の事ですが、誰が作っているか分からないものは、食べない。

僕も、子供が出来てからは、地産地消とはいきませんが、オイシックスで野菜を頼んだり、農家と直接契約して玄米を注文して食べるようになりました。直接契約すると安いというメリットもあるのですが、何よりそのほうが美味しいのです。

未来を楽しむヒント

本書に書かれていることは、現代社会について語っている本をたくさん読んでいる人には、あまり新鮮味はないかもしれません。しかし、本書のよい所は、10のテーマで起こる変化をわかりやすく簡潔にまとめている点だと思います。

10のテーマで起こる変化が詳しく知りたい方は、著者の各テーマについて書いた書籍をオススメします。
そこには、未来を楽しむヒントがたくさん書かれています。
僕も改めて読みなおして、自分のためになるヒントを探し直そうと思います。

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