山下達郎と日産スカイライン「I Love You SKYLINE」

山下達郎さんは自らの音楽活動について、「テレビに出ない」「本を書かない」「アリーナでコンサートをやらない」という「3ない主義」を貫いてきたと何かのインタビューで語っていたのを読んだことがあります。そんな山下達郎さんが自らの音楽をPRするための手段として選んだのが、CM音楽です。

大滝詠一さんの代役として起用された三ツ矢サイダーのCMを皮切りに、これまで様々なCMに楽曲を提供してきました。山下達郎さんの「クリスマス・イブ」が使われたCM「クリスマス・エクスプレス」は、CMと音楽の相乗効果によって、広くブランドイメージを伝えることができたよい例だと思います。

4年間にわたって楽曲を提供

山下達郎さんはJR東海やJaccsなどのイメージが強いですが、僕にとっての山下達郎さんのCM音楽といえば、日産スカイラインです。1991年から1995年の4年間もの間、途中1本のCMを挟み、スカイラインのCMには山下達郎さんの楽曲が使われていました。

当時スカイラインは高級車としての魅力と、スポーツカーの性能をもった車として、「日本のグランドツーリングカー」というコピーとともにPRされていました。車の魅力を知る30代から40代中盤のユーザーをターゲットに、車の魅力をPRしたいと考えたため、山下達郎さんの楽曲が使用されたのではないかと、僕は思っています。

「I Love You SKYLINE」(ターナーの機関車)

挿入歌は「ターナーの機関車」。「こんな夜の中じゃ、愛は見つからない。こんな夜の中じゃ、愛は戻ってこない」という悲しい歌詞が迫力のある声で歌われる中、登場する素敵な女性が「I Love You SKYLINE」とつぶやくCM。登場する女性は、初代は羽田美智子さん。2代目は田中広子さんです。今回紹介したCMの中では、このCMが最も好きです。

こういう艶やかで色っぽいCMは、今の時代には受けないのでしょうか。全く見かけなくなってしまいました。

「走りの向こうに、ロマンがある」(悲しみのJody)

挿入歌は「悲しみのJody」。「ターナーの機関車」同様明るい曲ではないのですが、不思議と映像にマッチしています。昔はこのCMのように、陽炎の中から車が出てくるという映像が多かった記憶があるのですが、今はさっぱり見かけなくなってしまいました。

「あした、スポーティーに生きる」(ジャングル・スウィング)

挿入歌は「ジャングル・スウィング」。この曲も明るい曲ではないのですが、曲が持っているタイトなリズムが、車のスピードにマッチしていて、クールなイメージを与えています。CMの中頃に登場する、男性が白いシャツを羽織るシーンは、初めて観た時「かっこいい」って思ったことを、改めて映像を見なおした時に思い出しました。

「南へ駆ける」(SOUTHBOUND #9)

挿入歌は「SOUTHBOUND #9」。このCMのために作られた曲ですが、後に「COZY」というアルバムに収録されました。このCMの最後に登場する「イチロニッサン」というキャンペーンに、当時の時代を感じます。もちろん、イチロニッサンとはイチロー選手にちなんだキャンペーンです。

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