内田篤人は右足しか使わない

2014/07/12

最近のサッカー選手は両利きの選手が増えました。右利きの選手でも左足で長いボールが蹴れるし、左利きの選手でも右足でボールを蹴れる選手が増えました。FCバルセロナの影響で、右サイドに左利きの選手が配置されることも増えました。

しかし、最近のサッカー選手には珍しく、利き足でのプレーにこだわっている選手が日本代表にいます。それが、内田篤人です。内田のプレーを見ていると、彼は滅多なことでは左足を使わないことに気がつきました。

常に右足で蹴れる場所にボールを置く

内田は右サイドでボールを受けると、ほぼ必ず右足でトラップし、右足でスムーズにボールを蹴れる場所にボールを置きます。右サイドバックは相手からプレッシャーを受けたりすると、身体を横に向けて、相手から遠い左足にボールを持ち替えてボールをキープしたり、パスをしたりすることで、ボールを取られないようにします。

しかし内田は、相手がプレッシャーをかけてきていても、必ず前を向いてトラップします。相手との距離が近くなるので、正確なトラップが要求されるますすが、内田はいとも簡単にやってのけます。サイドバックが常に前を向いてボールを受けることで、次の選手に正確にパスを繋げる確率が高まります。内田はキックも正確なので、味方選手はパスを受けるために、思い切ったアクションを取ることが出来ます。

実際にシャルケは、内田を起点に攻撃を仕掛けています。内田がボールを持っている間に、右サイドハーフのファルファンが動き出し、内田からのボールを受けたり、中央が空いたらボアテングやフンテラールがボールを受ける、というプレーがシャルケの攻撃パターンの一つです。

ちなみに、内田を日本代表に選出した岡田武史さんは、常に前を向いて右足にボールをおける内田のプレーを高く評価していたから、代表に選んだと聞いたことがあります。地味なプレーに思えるかもしれませんが、これが内田篤人の強みです。そして、常に前を向いて右足にボールをおけるから、左足を使わなくていいのです。

コンパクトなスイング

内田の右足のキックには、大きな特徴があります。それは、コンパクトなスイングです。ロングキックを蹴るときも、フォロースルーを小さく、コンパクトなスイングでボールを蹴ります。特にセンタリングを上げる時、内田は相手を抜ききらずに蹴るのですが、相手を抜ききらずに半歩ずらして、コンパクトなスイングでセンタリングを蹴るので、相手DFはタイミングが取れないので、相手にボールを奪われずにセンタリングを上げることが出来ます。

コンパクトなスイングでセンタリングを蹴る技術は、相手にボールを奪われにくいという点では有効ですが、その反面、蹴るタイミングがわかりづらいため、センタリングを受ける味方選手もタイミングを合わせるのが難しい、という欠点があります。内田のキック自体の正確性が低いわけではないのですが、内田のセンタリングからのアシストが少ないのには、そんな理由もあったりします。

左利きのような右利き

内田のようなプレースタイルは、左利きの選手に多いのですが、右利きでは珍しいと思います。同じように右足しか使わない選手として思い出されるのは、デヴィッド・ベッカムくらいです。

内田のプレーの特徴は、長友佑都のスピードやスタミナのようなわかりやすい特徴ではありません。しかし、細かくプレーを見ていくと、内田がチャンピオンズリーグでもプレーできるだけの技術と特徴を備えていることがわかります。

個人的には、今後も内田は右足しか使わないのか。注目してみていきたいと思います。

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