2015年J1セカンドステージ第10節 ヴァンフォーレ甲府対川崎フロンターレ レビュー「魅惑の3トップの可能性と課題」

2017/10/20

2015年Jリーグセカンドステージ第10節、川崎フロンターレの対はヴァンフォーレ甲府は3-1で川崎フロンターレが勝ちました。リーグ戦の連敗は3でストップ。連敗中も悪い戦いはしていなかったのですが、結果が出たことで、チームを取り巻く雰囲気もよくなるはずです。

相手の守備を崩せた理由

この試合は、過去のリーグ戦3試合に比べて、相手の守備を崩すことが出来ていました。

要因としては、まずDFラインのメンバーを変更し、谷口を中央にしたことで、ボランチの中村と大島が下がらなくても、ボールが受けられるようにしたことで、ボールをスムーズに相手陣内に運ぶことが出来ていました。

そして、大きかったのは、田坂と小林の復帰です。相手DFの背後を常に小林が狙い続けることで、相手DFのポジションのずれが発生します。そして、ずれが発生したDFラインとMFとの間や、ボランチと大久保の間で田坂がボールを受けてくれるので、大久保がさほど下がらず、ゴール前での仕事に専念出来るようになりました。3人の役割分担がはっきりしているため、3人のコンビネーションだけで崩す場面が何度もみられました。

個人的には、田坂のポジショニングと、パスを受けるタイミングの上手さに、テレビの前で何度も感心していました。受けて欲しいタイミングで、相手を外す。中村と大島の前と横にスペースが空いた瞬間に、受けられるポジションをとってくれる。中盤の選手にとって、田坂を上手く使うことで、もう一度ボールを受けて、小林や大久保といったゴールに近い選手を狙うことが出来ます。FWとMFをつなぐ、今まで大久保や中村がやっていたプレーを田坂がやってくれているのは、チームにとって、今後にとって、とても大きな意味があると思います。

相手の攻撃に臨機応変に対応した守備

守備については、前半はヴァンフォーレ甲府の3トップと川崎フロンターレ3バックが1対1の関係になっていました。バレーの身体の強さに、谷口が後手を踏む場面が増えたので、後半は4バックに変更し、武岡をセンターバックに。この変更によって、ヴァンフォーレ甲府が攻めるスペースがなくなり、バレーを2人でマークするようになってからは、大きなピンチはなくなりました。

井川が入ってからは再び3バックに変更し、相手のロングボールをきちんと抑えました。中村の希望で3バックに変更したようですが、ベンチ、選手ともにスムーズに対応出来たところに、チームとしての力が少しづつついてきているのだということを、感じました。

90分通した戦い方は課題

1つ不満があるとすれば、90分通して主導権を握る戦いが出来ないところです。得点を奪ったら、動きのテンポが遅くなって、相手の攻撃を受けてしまうことがあります。この時間帯をいかに減らせるか、チームの課題です。たぶん、得点を挙げた後、得点を挙げる前と同じように動くのはリスクが高いと判断して、特にDFの選手が動きを止めてしまうような気がしています。

川崎フロンターレと比較すると、鹿島アントラーズやガンバ大阪は、リードした後の戦いが上手いチームです。テンポを落としながらも、FWで動きだす選手に上手くロングパスを通したり、コートの横幅を上手く使って、ボールを動かし、相手陣地内にボールを運ぶ。こうした試合運びが出来るようになれば、もっと強いチームになるはずです。

チームの可能性と課題。両方が出た試合だと思います。ただ、コンディションがよければよい戦いが出来る川崎フロンターレにとって、9月、10月とほぼ1週間おきに試合が出来るのは、好材料です。次の試合は1週間後の名古屋グランパス戦。どんな試合をするのか、注目です。

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