相手の堅守を崩すキーマンは「天然」エウシーニョ。2015年Jリーグ第6節 ベガルタ仙台対川崎フロンターレ プレビュー

2015年Jリーグ第6節、川崎フロンターレの対戦相手はベガルタ仙台。昨シーズンのベガルタ仙台との対戦成績は2つの引き分け。守備が強いベガルタ仙台との試合は、いつも白熱した試合になります。この試合もよい試合になる予感がします。この試合のポイントは、2つあります。

ベガルタ仙台の中盤の守備をいかに崩すか

1つ目は、ベガルタ仙台の中盤の守備をいかに崩すかです。

昨シーズン第26節で対決した時、ベガルタ仙台は特定の選手にマンマークをつけてきました。たぶん、この試合では中村に奥埜、大島に富田、森谷に梁といった具合に、中盤の3人に対して、厳しくマークがつくことが予想されます。

マンマーク気味についてくるなら、アルビレックス新潟戦のように、相手DFの背後にパスを出して、相手を走らせるという方法もあります。あるいは、センターバックの角田や谷口がボールを上手く運ぶことで、相手のマークをずらすという方法も考えられます。

中盤に大久保が下がることで、ボール回しを円滑にする方法もありますが、得点の事を考えると、出来れば避けたい方法です。いかに大久保を下げずに、相手の中盤の守備を攻略できるかが、注目です。

味方も相手も何をするのか分からない「天然」エウシーニョ

2つ目は、エウシーニョの動きです。

Jリーグを5試合、ナビスコカップを2試合消化して、エウシーニョという選手の特徴がだいぶわかってきました。エウシーニョの武器は、脚の長さです。ドリブルは華麗ではありませんが、ストライドが長く、ボールが脚から離れて、相手DFが「とれる!」と思っても、エウシーニョの脚が先に伸びて、ボールに触り、相手をかわすことが出来ます。取れそうで、取られない。そんなドリブルなのです。

また、守備でも脚の長さは強みになっています。脚が長いので、相手が「ボールを取られない」と思うようなタイミングで脚を伸ばして、ボールを奪うことが出来ます。攻守両面でチームに貢献しようとプレーする献身的な姿勢も、エウシーニョの武器です。

反面、ここまでの試合を観ていると、他の選手との連携には、改善の余地があると思いました。

守備の時、サイドバックの武岡とポジションが重なってしまうことがあります。元々エウシーニョはサイドバックなので、サイドバックのポジションまで戻るのが癖になっているのだと思いますが、自分のマークを忘れて、ポジションに戻る事を優先してしまうことがあります。また、攻撃では、ボールが来ないタイミングで動いてしまったり、味方がパスをして欲しい時にパスをしなかったり、噛み合っているとはお世辞にも言えません。

ただ、そんな「噛み合わない」エウシーニョの動きが、川崎フロンターレの攻撃をより多彩にしていたりするので、サッカーというスポーツは奥深いなと思います。味方も何をするのか分からないから、相手も分からない。取られそうで、取られない。取れないタイミングで、取る。不思議な選手、エウシーニョ。

しかし、相手が川崎フロンターレを抑えようとすればするほど、エウシーニョの動きがポイントになると、僕は思います。なぜなら、相手の守備を崩すには、相手の発想の裏をかくプレーが必要だからです。エウシーニョは、どちらかというと「天然」キャラだと思います。ただ、川崎フロンターレにはこうした「天然」の選手が、あまりいません。プレーも性格も真面目。そういう選手が多いチームで、エウシーニョの存在は貴重です。

味方も相手も何をするのか分からない、「天然」エウシーニョのプレーに、この試合は注目したいと思います。

関連商品