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名選手はウォーミングアップも一味違う。-ティエリ・アンリ編-

   

スタジアムでサッカー観戦する時楽しみにしている事があります。それは、試合前のウォーミングアップです。試合前のウォーミングアップをじっくり観察すると、試合を観ているだけではわからないテクニックや、試合に向けてどのような準備をしているかがわかります。そして、名選手のウォーミングアップは観ているだけで楽しいですし、また、名選手ほどウォーミングアップのやり方も独特です。

今日は、先日現役引退を発表したティエリ・アンリのウォーミングアップのエピソードをご紹介します。

ひたすら右45度からのシュートを練習するティエリ・アンリ

2003年2月、卒業旅行として僕はイギリスにサッカー観戦旅行に行きました。初めてヨーロッパで観たサッカーは、今は無くなってしまったハイバリーで観た、アーセナル対アヤックス戦でした。アーセナルは前年無俳優賞を達成し、チームとしては最盛期にありました。一方のアヤックスはイブラヒモビッチ、ピーナール、ファンデルファールト、スナイデル、ガラゼク、クリスチャン・キブ、マクスウェルなど、10年後も第一線で活躍する選手たちが、まだ20代前半でしたが多数在籍し、当時注目のチームでした。

試合開始を今か今かと待っていた時、1人の選手のウォーミングアップに、目が釘付けになりました。当時全盛期を迎えていたティエリ・アンリです。

ストレッチやランニングもほとんどせずに、アンリはボールを10個ほど抱えて1人ペナルティエリア付近にやってきました。ゴールから見て、右45度の角度にボールをセットすると、キーパーのいないゴールに向かって、右足のインフロントキックでカーブをかけたシュートの練習を始めました。時間にして、約20分。ひたすら、ひたすらアンリはキーパーのいないゴールに向かってボールを蹴り続けました。アンリはシュート練習以外のウォーミングアップは何もせず、シュート練習が終わるとそそくさとベンチに引き上げていきました。

右45度からカーブをかけてゴールの隅を狙うシュートは、ティエリ・アンリが最も得意としていたシュートです。ドリブルやらパス練習やらダッシュやら他のことは何もせずに、ひたすら自分が得意なシュートの練習をする。皆で一緒に同じ事をやるウォーミングアップの風景に見慣れていた僕にとって、ティエリ・アンリのウォーミングアップは衝撃的でした。

人と同じ事をやることが、ウォーミングアップの目的じゃない

ティエリ・アンリのウォーミングアップは、華麗なシュートが日々の練習の積み重ねによって生まれていることを、僕に教えてくれました。また、ウォーミングアップというものは、自分がベストパフォーマンスを出すためにやるものであって、人と同じメニューをやることが目的ではないということも、教えてくれました。

余談ですが、2003年当時のユベントス、アーセナル、アヤックス、マンチェスター・ユナイテッドのウォーミングアップを観ていた時に気づいたのですが、「チームでまとまって同じメニューをこなす」、というやり方で、ウォーミングアップしているチームは1チームもありませんでした。これは、どこかで記事にしたいと思います。

Thierry HENRY ”Henry Zone” compilation

ティエリ・アンリの右45度付近からのゴールシーンだけを集めた動画です。

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