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専門スタッフの活用で変化する監督の役割

   

「勝つ」組織

監督がスポーツのチームをマネジメントするにあたって、データ分析、競技の技術、フィジカル、通訳、などなど、求められる要素は年々増えてきています。求められる要素が少ない時は、監督がすべてを決め、指示することが出来ました。しかし、マネジメントに求められる要素が増えたため、監督がすべてを統括することは難しくなりました。

練習を指導しない名監督

時に練習を指導しない監督の例を耳にするようになりました。マンチェスター・ユナイテッドの監督を長年勤めたアレックス・ファーガソンは、練習メニューの決定や指導は、ほどんどコーチに任せていたそうです。バイエルン・ミュンヘンのペップ・グアルディオラ監督は、疲労している時や強度の軽い練習を実施する際は、コーチに練習の指導を任せていると語っています。

専門スタッフを上手く活用する名監督

そして近年、専門スタッフを上手く活用できているチームが、成功をおさめています。ラグビー日本代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチは、タックル、スクラムといった技術単位で専門のコーチを招聘し、技術を高めてきました。招聘されたコーチには、総合格闘技の世界で活躍した高阪剛さんも含まれます。高阪さんのタックルの技術を、ラグビーに応用しようという考えからでした。

データ解析のスタッフを重宝してきたチームも、成功をおさめてきました。サッカー日本代表の成功の陰には、長年相手チームの分析を務めてきた、現ガンバ大阪コーチの和田一郎さんの存在があります。バレーボール女子日本代表の眞鍋監督は、渡辺啓太さん率いるアナリストチームが解析するデータを参考に、試合に出るための指標を決めたり、試合中の相手チームへの対策を決めています。

データ解析、技術、フィジカルといった分野は専門化が進んでいます。サッカーではセットプレー専門のコーチや、ストライカー専門のコーチを起用するチームも増えてきました。今後、NFLのように専門分野のスペシャリストをコーチとして起用するチームは、ますます増えていくと思います。

選手としての成功はスキルの1つ

選手としての経験はマネジメントをするのに役に立ちますが、監督をする上で必ず必要なものではないと、僕は思います。サッカードイツ代表のレーヴ監督は選手としてはあまり成功しませんでしたが、チームのマネージャーを務めるオリバー・ビアホフが、自身の経験を活かして、選手をサポートしています。

2014年のオランダ代表は、パトリック・クライファート、ダニー・ブリントといった元名選手たちが、監督と選手の間に入ってサポートしました。逆に名選手の監督を、戦術や技術指導に長けたコーチがサポートすることで、上手くマネジメントしている例もあります。2006年のドイツワールドカップの時のサッカードイツ代表は、名選手のクリンスマン監督と、戦術・技術指導に長けたレーヴコーチの関係が、上手く機能したことが、ベスト4という結果につながりました。

監督には、スキルの高い専門スタッフを上手く活用する能力が求められていると、僕は思います。その能力は、競技にプレーヤーとして、指導者として長年取り組んできたからといって、養えるものではないと思います。むしろ、自分の得意な分野は何かを見極め、いかに足りない部分をコーチングスタッフの力を借りて補っていくか、分かっている必要があると僕は思います。

僕は、競技のプレーヤーだった経験が、監督やコーチをする上で大きなアドバンテージにはならなくなってきたと思います。あくまでプレーヤーとしての経験もスキルの1つです。本当に必要なのは、いかにチームを円滑にマネジメントしていくために、様々な切り口から問題を解決しようと試み、必要なスタッフの力を引き出せるチームを作れるか。それが監督に求められているスキルだと、僕は思います。

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