どの国にも”海外組”がいるのがワールドカップ

2014年ブラジルワールドカップで繰り広げられる熱戦を観ていて、僕自身が実感したことを書きたいと思います。

自国のリーグの選手しかいないチームは予選も勝てない

今大会、どの国のメンバーを見ても、1人か2人はイングランド、イタリア、スペイン、ドイツ、フランスといった国のリーグでプレーしている選手がいます。以前なら、自国のリーグの選手しかいないというチームもありましたが、今大会を観ているとそういうチームもなくなりました。逆にいうと、ヨーロッパでプレーしていない選手がいないチームでは、ワールドカップの予選を勝ち抜くことすら難しい。そんな時代なのだと思います。

ヨーロッパの国が持っていたアドバンテージがなくなっている

だから、今まではブラジル、アルゼンチン、イングランド、イタリア、スペイン、ドイツ、フランスといった国が持っていた、強いチームや国との対戦経験といったアドバンテージは、今大会ではほとんどなくなっていると感じます。

わかりやすい例を挙げると、今大会素晴らしいサッカーをみせているチリには、アレクシス・サンチェスとアルトゥーロ・ビダルという主力選手がいます。アレクシス・サンチェスはFCバルセロナ、ビダルはユベントス。共に、スペインとイタリアのトップクラブのレギュラーとしてプレーしています。アレクシス・サンチェスとビダルにとっては、スペインやオランダの選手は、”普段対戦している相手”に過ぎず、特別な相手でも必要以上に恐れる相手でもありません。むしろ、2人のようにレギュラーとしてプレーしている選手であれば、逆に相手から恐れられる存在と言えます。

グループDを1位で通過したコスタリカにも、ヨーロッパのトップリーグでプレーしている選手がいます。GKのナバスはスペインのオサスナでプレーし、リーガエスパニューラ屈指のGKとして知られています。FWのブライアン・ルイスは、オランダのPSVでプレーしていますが、PSVでプレーする前は、イングランド・プレミアリーグのフルハムでもレギュラーとしてプレーしていました。

古くからサッカーでは、「技術の南米、戦術のヨーロッパ」という言葉がありました。ただ、今では、ヨーロッパのチームがアドバンテージとして持っていた、優れた戦術やトップリーグでの経験は、いまやどの国も何らかの形で取り入れ、自国の力としています。今大会、南米のチームが好調なのは、ヨーロッパの国の戦術を上手く取り入れ、南米の選手が持っている個人能力を引き出しているからだとも言えます(”戦術がメッシ”のアルゼンチンは例外ですが)。

日本に相手が恐れる”海外組”はいたか

ヨーロッパの国でプレーするのは、もはや当たり前。行くだけ、所属するだけなら誰でも出来ます。そう考えると大切なのは、試合に出ることです。日本代表を振り返ってみると、ヨーロッパのトップリーグで試合に出続けている選手は、長友と内田と香川くらいしかいません。(川島も試合に出続けていますが、ベルギーリーグは他の国に比べて、レベルが落ちます。)

そして、ほぼ毎年ヨーロッパのカップ戦に出場しているのは、内田と香川だけ。(本田は怪我が多く、出てない試合も多いです)つまり、本当にヨーロッパで活躍しているといえる選手は、内田くらいしかいなかったわけです。負けたからこそ、こういう現状を見つめなおす必要があると思うのです。

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