横尾忠則 初のブックデザイン展は絶対に見るべき!

2012/11/22

昨日、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催されている、横尾忠則 初のブックデザイン展を見に行ってきました。これが、すごかった。圧巻でした。

独特の色使いが織り成す摩訶不思議な世界見

会場に入ってみると横尾さんがグラフィックデザイナー時代から手がけていた作品が、所狭しと並んでいました。僕が知っている作品だけでも、寺山修司の「書を捨てよ、町へ出よう」、村上龍の「愛と幻想のファシズム」「ヒュウガ・ウイルス―五分後の世界」、鈴木修司の「らせん」といった作品が並んでいて、その作品群がもたらすパワーはすごい迫力がありました。また、展覧会のライティングや色使いも横尾作品の魅力を強調するような演出になっていて、じっくり作品を味わえる展覧会になっていました。

高倉健と三島由紀夫の作品は必見!

特に印象に残ったのは、高倉健と三島由紀夫の写真集の装幀です。高倉健の作品については、横尾忠則自身がファンであることもあって、高倉健への愛情がこれでもかというくらい、伝わってきます。

横尾忠則が書いた高倉健のイラストが会場に展示されていましたが、カッコよすぎて惚れ惚れしてしまいます。僕はこれが一番今回の展覧会で印象に残りました。なお、収められている高倉健の写真は目力が凄くて、見ていて怖くなるほどでした。

もう1つ印象に残ったのは、三島由紀夫の写真集の装幀です。裸の三島由紀夫が横たわったイラストは、どこか涅槃(ねはん)のような印象さえ受けます。この写真集の発売前後に三島由紀夫が壮絶な死を遂げたことを予感させる装丁になっていて、すごい迫力です。ぜひ展覧会で見る事をおすすめします。

昭和のデザインにパワーがあるのはなぜか

先日、企画展「田中一光とデザインの前後左右」(記事はこちら)を観に行ったときにも感じたのですが、昭和の時代に作られたデザインの圧倒的なパワーは、どこからくるのでしょうか。現代のデザインの方がはるかに綺麗で、収まりもよいのですが、収まりがよいがゆえに、失われた何かがある、とこの展覧会を見て感じました。

その何かははっきりと分かりませんが、デザインが時代を反映しているとすれば、現代はどんな時代なのか。改めて考えさせられる展覧会でした。

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